海外市場の振り返り

14日の米国株は、主要3指数が揃って下落しました。朝方発表された2月生産者物価指数が市場予想を上回ったことを受けて、FRBの早期利下げ観測が後退しました。寄り前から長期金利が大幅に上昇し、株式相場の重石となりました。セクター別では、国際エネルギー機関(IEA)が2024年は原油が供給不足になる見通しを発表したことに伴って原油先物価格が上昇し、エネルギー・セクターが堅調に推移しました。その他には、前日に下落したコミュニケーション・サービスが上昇した一方、金利動向に敏感な不動産や公益事業、エヌビディアやテスラなどのテクノロジー株の下げが目立ちました。

相場の注目点

14日の米国株の下落が日本株の重石になりそうです。来週は主要国の金融政策会合が集中する中銀ウィークを迎えます。3月18日~19日の日銀政策決定会合では、マイナス金利政策を解除する方向で調整に入り、イールドカーブコントロールの撤廃を含め大規模緩和の正常化に踏み切るとの報道もあり、市場の政策修正観測は一段と高まりそうです。

本日のイベント

連合(日本労働組合総連合会)が2024年春闘の第1回集計結果(連合傘下の労働組合が経営側から受け取った回答の集計結果)を発表します。日銀はマイナス金利政策を解除する条件として賃金と物価の好循環を重要な判断材料としており、今後の政策修正を占う上で春闘の結果は重要です。

(投資情報部 坪川 一浩)

(注)データは日本時間2024年3月15日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。

※画像はイメージです。

FINTOS!編集部オリジナル記事

【銘柄ランキング】NISA口座で買われた個別銘柄は?トップ20を紹介(2024年2月分)

ご投資にあたっての注意点