(注)画像はイメージです。

海外市場の振り返り

米国株市場は、寄り付き直後はマイナス圏から始まり上昇に転じたものの、引けにかけて勢いを失い、NYダウは小幅安となって引けました。利下げが先送りされるとの思惑が、株価の重石となったようです。米国で発表された経済指標について、3月のADP雇用統計は前月差+18.4万人と、市場予想(同+15.0万人※)を上回り、2月も1.5万人上方修正され、雇用の強さが改めて示されました。ISM非製造業景況指数は51.4と、市場予想(同52.8※)を下回りましたが、景況感の良し悪しの境目となる50は上回りました。パウエルFRB議長が年内どこかの時点での利下げ開始が適切と、従来の見方を踏襲した発言を行いましたが、「最近のデータが一時的な上振れ以上かどうかを判断するのは時期尚早」と発言し、このところの経済指標の強さに対して利下げのタイミングが後ずれするとの見方が広がりました。また、アトランタ連銀のボスティック総裁は、年内の利下げは1回、10-12月に開始するのが適切と発言しました。個別銘柄では、インテルが前日夕方に、ファウンドリー(半導体受託生産)事業の赤字拡大見通しを公表したことから、株価が8.2%と大幅な下落となりました。(※市場予想はブルームバーグより)

相場の注目点

シカゴ・マーカンタイル取引所の日経平均先物の終値は40,030円となりました。為替は介入警戒感がありながらも円安圧力を抱えた状態とみられるため、日経平均株価が4万円台を回復するかどうかが注目されます。

本日のイベント

本日は日銀支店長会議や4月の日銀地域経済報告(さくらレポート)の発表がありますが、市場は5日に米国で発表される3月雇用統計を注目しているとみられ、前月差+20万人を超える雇用の増加が続いているかが注目されます。

(投資情報部 小髙 貴久)

(注)データは日本時間2024年4月4日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。

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