来週の注目点:米大統領選を巡る動き、主要国の企業景況感

今後、日米企業の決算発表が本格化する中、足元の日米株式市場では、企業業績とトランプ前大統領の再選を見込んだ「トランプ・トレード」がテーマとなっています。米国大統領選挙までのスケジュールは、7月18日(木)に共和党全国大会を終え、8月19日(月)~22日(木)の民主党全国大会、9月10日(火)の大統領候補者による第2回テレビ討論会などを経て11月5日(火)の大統領選挙投票日を迎えます。

FRB(米連邦準備理事会)による9月利下げと米景気の軟着陸期待が高まる中、米国では23日(火)に6月中古住宅販売件数、24日(水)に7月S&PグローバルPMI速報値、6月新築住宅販売件数、25日(木)に2024年4-6月期実質GDP速報値、6月耐久財受注、26日(金)に6月個人消費支出・所得統計などの経済指標が発表されます。FRBの利下げタイミングを占う上で、PCEコアデフレーターが予想通り減速するかに注目です。

日本では、24日(水)に7月auじぶん銀行PMI速報値が発表されます。インバウンド需要、世界的なテクノロジーセクターの回復などが国内景気の下支え要因です。今後は、賃上げに伴う実質賃金と個人消費の動向や、モメンタム(勢い)を欠く中国景気の影響にも景況感が左右されると見ています。また、26日(金)に7月東京都区部消費者物価指数が発表されます。コアCPI(生鮮食品を除く総合)は前年同月比+2.3%と、6月(同+2.1%)から加速すると野村證券では予想します。

ユーロ圏では、24日(水)に7月HCOBユーロ圏PMI速報値、25日(木)にドイツの7月Ifo企業景況感指数が発表されます。ドイツの景況感は緩やかに持ち直していますが、輸出が再び減速しつつあることや、フランスの政治動向やECB(欧州中央銀行)の次の利下げ時期の不透明感が景況感を下押しする可能性があります。

(野村證券投資情報部 坪川 一浩)

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