(注)画像はイメージです。

海外市場の振り返り

23日の米国株式市場で、主要3指数は揃って下落となりました。決算発表を受け個別に騰落はあったものの、引け後に予定される大型テクノロジー企業の決算発表を前に様子見の展開となりました。

相場の注目点

投資戦略については、短期的な調整局面があったとしても、基本観として、日米株式市場は企業業績の拡大に沿って推移するとみます。米国では雇用情勢の緩和とインフレの減速が進んでおり、FRB高官の一部からは、雇用の悪化リスクに配慮すべきとの意見がみられます。FRBの利下げ開始は9月からとの見方が強まっており、政策金利の引き下げが株価の支援材料になるとみられます。日本では品質不正問題などから自動車産業の不振が続いているものの、電子部品をはじめその他の製造業の業況は好転入りが示唆され、設備投資にも持ち直しがみられます。賃金上昇が明確化し、賃金と物価の好循環への信頼が強まれば、日本銀行による追加利上げが視野に入ります。日本の利上げは予想される幅では景気や企業業績の失速要因にはならないとみます。

本日のイベント

本日は主要国・地域の7月のPMIが発表されます。日本では、コロナ禍後の国内リベンジ消費やインバウンド需要の回復を背景に好調さが続いてきたサービス業ですが、先行指標であるPMIの数値の低迷が一時的なものか否かを占う上で注目です。米国ではボウマンFRB理事とダラス連銀ローガン総裁の講演が予定されています。FRBによる9月利下げは市場で既に織り込まれていますが、利下げ幅や年内利下げ回数などの市場の見方に変化がうまれるか、注目です。

(投資情報部 寺田 絢子)

(注)データは日本時間2024年7月24日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。

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