(注)画像はイメージ。
7月26日に「パリ2024オリンピック」が開幕し、8月11日まで開催される予定です。そこで今回、過去の五輪開催前後2週間ずつの日経平均株価のパフォーマンスを検証しました。
その結果、2つの傾向が見られました。
1点目は、大会開幕に向けては相場が軟調に推移することが多い点です。2つのチャートを見ると、いずれも中央に引かれた点線の開会式前日にかけて、株価が下落した年が多い様子がわかります。
2点目は、メダルの数によって、開催中の株価の推移の仕方に特徴がみられたことです。
1984年に開催されたロサンゼルスオリンピックから、2021年に開催された東京オリンピックまでの10回の大会を、日本が獲得した金・銀・銅メダルの獲得総数とともに検証したところ、獲得メダル数が30個以上だったのが5大会、30個未満だったのも同じく5大会ありました。
そこでメダルの数が30個以上と30個未満だった2つのケースに分けて分析しました。その結果、メダルを30個以上獲得した大会では、下図の通り、約2週間にわたる開催期間中、日経平均株価は堅調な推移をする傾向が見られました。
※(アプリでご覧の方)2本の指で画面に触れながら広げていくと、画面が拡大表示されます。
(注1)1984年以降の夏季大会を対象。獲得メダル数とは、日本が獲得した金、銀、銅メダルの総数。
(注2)株価は日次ベース。五輪開会式の前営業日を起点日として、前後15営業日分の推移を掲載。
(出所)日本経済新聞社データ、各種資料より野村證券投資情報部作成
一方、メダル獲得数が30個に届かなかった大会では、下図の通り、期間中の日経平均株価は上値の重い展開が続いた様子がわかります。
(注1)1984年以降の夏季大会を対象。獲得メダル数とは、日本が獲得した金、銀、銅メダルの総数。
(注2)株価は日次ベース。五輪開会式の前営業日を起点日として、前後15営業日分の推移を掲載。
(出所)日本経済新聞社データ、各種資料より野村證券投資情報部作成
夏場の株式市場は、過去の経験則に基づくと元々軟調な地合いになりやすい傾向にありますが、オリンピックの盛り上がり具合によってはこの先日本株の買い場が訪れるかもしれません。
(野村證券投資情報部 丹羽 紘子)