(注)画像はイメージです。
海外市場の振り返り
1日の米主要3指数は揃って反落しました。7月のISM製造業景気指数が46.8と、市場予想(48.8)を下回り、前月(48.5)から悪化し、景況感の境目となる50の水準を4ヶ月連続で下回りました。また、新規失業保険申請件数は24.9万件と、市場予想(23.6万件)以上に増加し、2023年8月以来の高水準となりました。これらを受け、米国の景気減速懸念が強まり、米10年国債利回りは低下し、約半年ぶりに4%台を割り込みました。株式市場では、景気敏感株を中心に下落しました。
相場の注目点
昨日の日経平均株価は、大幅に下落し、下げ幅は一時前日比1,363円まで拡大する場面がありました。金融政策決定会合を経て、日米の金融政策の方向性の違いが改めて意識され、為替市場で約4ヶ月ぶりに1ドル=150円台を割り込み、円高が進行したことが株式市場の重石となりました。そのような中、前日引け後に好決算を発表した日清製粉グループ本社や日立製作所、アドバンテストなどは逆行高となりました。重要イベントを通過し、市場の関心は日本企業の決算発表に集まるとみられますが、決算を受けた個別物色の動きは続きそうです。足元で急速に円高が進行する中、業績への悪影響が懸念されているため、決算発表において、為替動向に関する会社側のコメントにも注目です。
本日のイベント
日本では、100社を超える企業決算発表が予定されています。米国では7月雇用統計が発表されます。失業率が4.1%で横ばいとなることが予想されていますが、失業率の上昇傾向が一段と明確化すれば、市場のFRBへの利下げ期待がさらに高まるとみられます。
(投資情報部 澤田 麻希)
(注)データは日本時間2024年8月2日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。