(注)画像はイメージです。

海外市場の振り返り

29日の米国株式市場では、NYダウは反発しました。米国の2024年4-6月期実質GDP改定値が、前期比年率+3.0%と速報値の同+2.8%から上方修正されたことに加え、週間新規失業保険申請件数が前週から小幅に減少しました。米国景気の底堅さを示唆する指標の発表を受け、株式市場では景気敏感株を中心に上昇し、NYダウは史上最高値を更新しました。一方、前日引け後の決算を受け、エヌビディアが大幅下落したことなどから、ナスダック総合指数は続落しました。

相場の注目点

今週の株式市場は、米国株は上昇傾向が続いたものの、円高進行が重石となり日経平均株価の上値は重い展開でした。引き続き、市場の関心を集めるのが日米の金融政策の動向です。本日寄り前に発表される8月東京都区部消費者物価指数や7月毎月勤労統計(9月5日)など、物価や賃金に関連する統計は、日銀の追加利上げのペースやタイミングを見極める上で重要です。また、高田日銀審議員の挨拶(9月5日)では、植田総裁や氷見野副総裁と同様に利上げ継続姿勢が示されるのか、注目されます。米国では、8月ISM製造業景気指数(9月3日)や8月雇用統計(9月6日)など、重要統計の発表が相次ぎます。これらの結果を受けた為替市場の変動が日本株に与える影響に注目です。

本日のイベント

日本では、寄り前に7月鉱工業生産が発表されます。7-9月期の企業業績を見る上で重要な指標となります。自動車メーカーの認証不正問題により、6月の生産は低調でしたが、夏場にかけて生産の再加速を示唆する結果となるか注目です。

(投資情報部 澤田 麻希)

(注)データは日本時間2024年8月30日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。

野村オリジナル記事の配信スケジュール

ご投資にあたっての注意点