(注)画像はイメージです。

海外市場の振り返り

米国で9月3日に発表された7月ISM製造業指数は47.2と、前月の46.8を上回ったものの低い水準にとどまりました。生産や新規受注が前月より低下し、米国経済に対する悲観的な見方が強まり、米国株の重石となりました。半導体を中心に下落が広がり、個別銘柄ではインテルがNYダウ構成銘柄から除外されるのではとの観測報道を受け、株価は前日比-8.80%と大きく下落しました。エヌビディアも同-9.52%と急落しています。同社については、司法省がAI半導体の販売における優先的地位の乱用に対して反トラスト法の調査を本格化させたと報じられています。この他、ハリス副大統領が日本製鉄によるUSスチール買収について否定的な発言を行ったことから、USスチールの株価は同-6.09%の下落となりました。米国株式市場は寄り付きから下落トレンドが続き、株価主要3指数は安値付近で引けました。VIX指数は20.72と、市場のボラティリティー(変動率)に対する懸念の節目とされる20を上回りました。20超えは8月12日以来となります。

相場の注目点

米国では半導体関連を中心に株価が下落し、米ドル円相場も3日の15:00時点から4日8:00時点で1円程度円高に振れています。CME日経225先物は38,000円の大台を下回っており、4日の日本株市場は軟調な展開が予想されます。

本日のイベント

本日から6日にかけて台湾で半導体に関する展示会のセミコン台湾が開催されます。米国では7月統計の貿易統計、雇用動態調査(JOLTS)、製造業受注に加え、9月17-18日に開催されるFOMCで参考にされる米国の経済状況を分析した米地区連銀経済報告(ベージュブック)が発表されます。

(投資情報部 小髙 貴久)

(注)データは日本時間2024年9月4日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。

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