(注)画像はイメージです。
海外市場の振り返り
11日の米国株式市場でNYダウは反発、S&P500とナスダック総合は3日続伸となりました。朝方発表された米国の8月消費者物価指数(CPI)は前年比2.5%上昇しました。前月の2.9%から鈍化し、インフレの減速傾向が確認されたものの、コア指数(エネルギーと食品を除く)が前月比0.3%上昇と市場予想を上回り、米連邦準備制度理事会(FRB)による大幅利下げ観測が後退しました。発表後は米10年国債利回りが上昇し、円買いドル売りの流れが一服、またNYダウの下げ幅は一時740ドルに達し、4万ドルの節目を割り込む場面もありました。しかし、売り一服後は下げ幅を縮小する展開となり、NYダウはプラス圏を回復して終了しました。ナスダック総合も取引序盤は下落して始まったものの、エヌビディアを中心にIT・ハイテク株が堅調に推移し、大幅高となりました。
本日のイベント
米国ではインフレが鎮静化に向かいつつあるなか景気減速が意識され始めており、市場ではFRBの利下げ幅や利下げペースについての見方が分かれています。野村證券では2024年は9、11、12月と3度の利下げを予想しており、FRBは来週9月17-18日のFOMC(米連邦公開市場委員会)で25bpの利下げを決める公算が高いとみていますが、今週13日には9月ミシガン大学消費者調査の期待インフレ率の発表が予定され、インフレ見通しや利下げを巡る思惑が変化するのか注目されます。
相場の注目点
日本では本日、田村日銀審議委員の講演のほか、自民党総裁選告示と各候補者による所見発表演説が予定されています。また、欧州ではECB金融政策会合が予定され、市場では追加利下げがほぼ確実視されています。
(投資情報部 引網 喬子)
(注)データは日本時間2024年9月12日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。