(注)画像はイメージです。

海外市場の振り返り

2日の米国株式市場で、主要3指数は揃って小幅高となりました。イスラエルがイランに対して報復する姿勢を示すなど、中東情勢は引き続き緊迫状態にあります。一方、ADP雇用リポートでは米国労働市場の堅調さが示され、ソフトランディングへの期待が維持されたことが株価を下支えしました。

相場の注目点

為替市場で円相場は大幅に下落し、1米ドル=146円50銭台で推移しています。9月ADP雇用リポートの結果を受けた米国長期金利の上昇に加え、日銀の利上げ姿勢をけん制する石破首相の発言が要因となっています。総裁選後の株安や円高を受け、石破政権はタカ派的とのイメージの払拭を優先しているとみられ、総選挙までは円を売りやすい環境との認識が一段と強まりそうです。ただし、総選挙に向けては過度な円安やインフレも逆風になり得ます。米国景気ソフトランディングの確度が高まる局面では円安圧力が強まるため、追加利上げに前向きな姿勢へと変化する可能性には注意が必要です。

本日のイベント

本日は米国で、9月のISMサービス業景気指数や8月の製造業受注、週間新規失業保険申請件数などが発表されます。米国の経済指標を通じて、ソフトランディングへの期待がさらに高まれば、為替市場での円安ドル高進行を通じて日本株の上昇要因となりそうです。日本では、野口日銀審議委員の講演が予定されています。

(野村證券 投資情報部 大坂 隼矢)

(注)データは日本時間2024年10月3日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。

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