(注)画像はイメージです。
本日の動き
前日、米国で発表された11月のISMサービス業景気指数や11月のADP民間雇用者数が市場予想を下回る弱い結果となったことで、長短金利はともに低下しました。一方、取引時間中に発表された米地区連銀経済報告(ベージュブック)では、米国景気の底堅さが確認される結果となり、金利低下と合わせて株価を押し上げ、主要3指数は揃って史上最高値を更新しました。米国株高を受けて、本日の日経平均株価の寄り付きは前日比334円高の39,610円となりました。しかし、前日までの3営業日で上昇幅は合計1,000円を超えており、短期的な過熱感が意識されたことから、寄り付き後は上げ幅を縮小しました。10:30に、日銀の中村審議委員が経済懇談会で行った挨拶の中で、利上げに対して慎重な姿勢を示しました。日銀による12月の追加利上げ観測がやや後退し、円安米ドル高が進んだことに伴い、日経平均株価も再度上げ幅を拡大する場面もありましたが、一時的なものに留まりました。特段の材料に欠ける中、日経平均株価は引けにかけて徐々に上げ幅を縮小し、前日比119円高の39,395円で本日の取引を終了しました。
本日の市場動向
ランキング
本日のチャート
(注)データは15時45分頃。ドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。
(出所)Quickより野村證券投資情報部作成
今後の注目点
6日(金)に、米国で11月の雇用統計が発表されます。米国景気の底堅さを示す結果となれば、FRBによる12月の利下げ観測が後退し、金利上昇や米ドル高につながることが予想されることから、注目されます。
(野村證券投資情報部 秋山 渉)