※画像はイメージです。

※2024年12月26日(木)引け後の情報に基づき作成しています。

日経平均株価、39,500円台回復。保ち合い上限に再度挑戦へ

今週の日経平均株価は、海外市場で休場が多く薄商いの中、方向感のない動きで始まりました。ただ、26日は大幅上昇となり、終値ベースで39,500円台を回復しました。

チャート面からこれまでの動きを振り返ってみましょう(図1)。日経平均株価は、9月下旬から、下限を37,700円前後とし、上限を40,000円前後とする保ち合いが継続しています。

保ち合い上限近くの12月12日高値(40,091円)形成後は押しを入れ、一時38,300円台まで調整となりました。ただ、その後は値を戻して26日に終値で39,500円台を回復しており、この先、保ち合いの上抜けに再度挑戦する動きになると考えられます。12月12日高値(40,091円)や10月15日高値(40,257円)を突破できるかが注目されます。

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(注1)直近値は2024年12月26日。 (注2)日柄は両端を含む。 (注3)トレンドラインには主観が入っておりますのでご留意ください。
(出所)日本経済新聞社より野村證券投資情報部作成

 一方で、再度調整となる場合は、9月下旬以降の保ち合い下限である11月28日安値(37,801円)や、10月24日安値(37,712円)の水準が次の下値メドとして挙げられます。

他方、8月安値(31,156円)以降の上昇過程で底入れのパターンであるダブルボトムが完成しています。また、9月下旬以降の保ち合いについても既に約3ヶ月が経過しており、日柄調整が十分となっています。この先、保ち合いを上抜けし、本格的な上昇相場再開となることが期待されます。

NYダウ チャート分析面からの2025年見通し

2024年、NYダウは典型的な中長期上昇トレンドを形成しました。ではこのトレンドは2025年も継続するのでしょうか。そこで今回は過去の中長期上昇局面を参考にしながら、大統領選挙と上昇倍率という2つの観点から今後の相場の行方を探りたいと考えています。 

まず、大統領選挙との関係ですが、今回を除く過去3回の大統領選挙(2012年、16年、20年)のケースでは、株価は選挙日までは直前の高値前後での推移に留まっていました(図2)。しかし、選挙イベント通過後はそれらの水準を上放れし、1年を超えて中長期上昇局面が継続していました。株式市場は不確実性を嫌うため、大統領選挙という大きな不確定要因を通過すること自体が安心感につながったと考えられます。

今回は、2023年12月に22年1月高値を超えて、既に中長期上昇トレンド入りとなっていますが、24年の大統領選挙を経て今後さらに中長期上昇トレンドが明確化してくるとみられます。過去の動きを参考とすれば、当面は上昇基調が続くと考えられます。

(注1)直近値は2024年12月24日。 (注2)トレンドラインには主観が入っておりますのでご留意ください。 (注3)日柄は両端を含む。
(出所)S&P ダウジョーンズ・インデックス社より野村證券投資情報部作成

次に、上昇倍率の観点ですが、これまでの中長期上昇局面①~⑤のうち、コロナショックで高値形成となった局面(同:④)を除けば、株価は安値から1.7~2.0倍となってきました(図3)。今回の上昇倍率は1.57倍に留まっており、今後も上昇の余地があるとみられます。仮に上昇倍率1.7~2.0倍を2022年9月安値に当てはめて計算した場合、48,832~57,450ドルと試算され、今後も上昇の余地があるとみられます。

2025年、当面中長期トレンドが継続となる可能性が高く、到達点は過去の上昇倍率を参考とすれば5万ドル台も視野に入ると考えられます。

(注1)直近値は2024年12月24日。 (注2)トレンドラインには主観が入っておりますのでご留意ください。 (注3)日柄は両端を含む。
(出所)S&P ダウジョーンズ・インデックス社より野村證券投資情報部作成

2024年も「今週のチャート分析」をご愛顧いただき、ありがとうございます。 2025年も引き続きよろしくお願いいたします。 次回の発行は2025年1月9日(木)の予定です。

(野村證券投資情報部 岩本 竜太郎)

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