(注)画像はイメージです。

海外市場の振り返り

22日の米国株式市場で、主要3指数は前日比2%以上上昇し、大幅に反発となりました。足元で株価が大幅に下落していた反動に加え、貿易交渉が進展しているとの報道から、関税を巡る不透明感が緩和に向かうとの期待が高まったことが、株価を押し上げました。ベッセント財務長官が投資家との非公開の会合で、関税を巡る米中の対立は長く続かず、緩和していく見通しだと述べました。中国との交渉はまだ始まっていないものの、合意は可能だと述べました。これらの報道を受け、貿易交渉が進展しており、関税を巡る各国の対立が緩和に向かうとの期待が高まりました。

相場の注目点

今晩、米国を含めた主要各国・地域の4月PMI速報値が発表されます。関税の影響を受けた製造業の景況感や、物価の状況、雇用判断などが注目されます。金融政策関連では、地区連銀経済報告、いわゆるベージュブックが公表されます。各地区連銀が経済活動に関する関税の影響をどのように評価しているかに関心が集まりそうです。なお、今週もFRB高官の講演会等が複数予定されていますが、5月FOMC(5月6-7日)を控え、FRB高官は26日から沈黙期間に入るため、金融政策への示唆を得ようと、発言への市場参加者の注目は高まるとみられます。

本日のイベント

本日から明日にかけて、G20財務相・中央銀行総裁会議が開催されます。企業決算では、国内でファナックやシマノが決算発表を予定しています。また、米国ではIBMやボーイングが決算発表を予定しています。実績はもとより、各国の関税政策の影響を踏まえた上での見通しに注目が集まります。

(野村證券 投資情報部 寺田 絢子)

(注)データは日本時間2025年4月23日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。

ご投資にあたっての注意点