決算概要2025年1-3月期(2025.12期第1四半期)

EPS実績は市場予想を上回った

米国時間4月24日引け後に、「グーグル」や「ユーチューブ」といったインターネット広告事業やAI・クラウド事業などを行うアルファベット(GOOGL US)が2025年1-3月期(2025.12期第1四半期)決算を発表しました。売上高は市場予想を1.2%上回り、EPSは市場予想を39.6%上回りました。

AIが検索広告に貢献、自社株買いを追加

会社は、生成AIモデル「Gemini」を活用した検索エンジン機能「AI Overview」がユーザーの増加に貢献し、検索広告事業の成長をけん引したとコメントしました。「YouTube」や「Google One(クラウドストレージサービス)」などの有料サブスクリプション数が2.7億件を超え、また、クラウド事業は供給が需要に追い付いていない、など多くの事業での好調をコメントしました。

設備投資額は、実績は前年同期比で43%増加し、会社は通期見通し(750億ドル)を据え置きました。

会社は、700億ドルの追加の自社株買いを発表しました。

売上高とEPSの推移

株価は時間外取引で上昇

アルファベットの株価(A株)は、前日比2.53%高で引けた後、決算発表を受けて時間外取引では、終値比5.10%高の167.40ドルで推移しています(NY時間17:44)。トランプ関税による広告収入の減少などの懸念が和らぎ、AI事業の堅調が確認されたことや、自社株買いの追加に市場が反応したと考えられます。

株価推移 (6ヶ月日足)

(注1)EPS は米国会計基準の希薄化後一株当たり利益。
(注2)株価推移:データは日次で、直近値は2025年4月24日時点。株価はA株。
(注3)売上高とEPSの推移:赤色は実績で、直近値は2025年1-3月期(2025/3)。灰色はLSEG集計による市場予想平均。2025年4-6月期以降の予想は2025年4月23日時点。EPS への投資損益等(その他損益項目)の寄与は、2025年1-3月期は+0.62ドルとその他の期と比較して大きい(2024年10-12月期は+0.02ドル、2024年7-9月期は+0.12ドル、2024年4-6月期は-0.04ドル、2024年1-3月期は+0.15ドル)。
(出所)会社発表、LSEGより野村證券投資情報部作成。

(文責:野村證券 投資情報部・ 竹綱 宏行)

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