本日引け後から16:00までに決算を発表した企業の内、野村カバレッジ銘柄の時価総額上位5銘柄について、実績とQUICKコンセンサスの比較を行いました。本日は以下の銘柄になります。

ソニーグループ (6758)
ソフトバンク (9434)
本田技研工業 (7267)
テルモ (4543)
ミネベアミツミ (6479)

ソニー、営業利益実績は市場予想を上回る エレキ分野中心に通期見通しを上方修正

 4-6月期の営業利益実績は、市場予想を大きく上回りました。セグメント別では、エレクトロニクス・プロダクツ&ソリューション(EP&S)分野が好調で全体の利益をけん引しました。同分野では、テレビやデジタルカメラ、オーディオ・ビデオの販売台数が増加したことに加えて、製品ミックスも改善しました。一方、ゲーム & ネットワークサービス分野は、ゲームソフトウェア販売の減少やハードウェアの損益悪化により、減益となりました。通期見通しに関しては、EP&S分野と音楽分野を中心に上方修正されました。

ソフトバンク、4-6月期営業利益は市場予想上回る 低価格化の逆風を法人事業がカバー

 4-6月期の営業利益は市場予想を上回り、前年同期比+1.1%の増益を確保しました。低価格ブランドや低価格プランへの移行によりコンシューマ事業は49億円の減益となりました。一方、テレワークの導入拡大によりスマホの契約数が伸びた法人事業は、72億円(前年同期比+23.2%)増益と全体をけん引しました。ヤフー・LINE事業では8億円、流通事業では6億円の増益となりました。

ホンダ、営業利益実績は市場予想を上回る コストダウンを見込んで通期見通しを上方修正

 4-6月期の営業利益実績は、市場予想を大きく上回りました。半導体の供給不足や原材料価格高騰の影響などはあったものの、新型コロナの影響を受けた前年同期に対し販売台数が増加しました。特に米国販売はライトトラック機種が全体を牽引し、3ヵ月連続で単月の販売レコードを更新しました。会社は通期見通しも上方修正しました。アジアでの新型コロナの再拡大などによる販売台数の修正を、販管費の抑制やコストダウン効果などで吸収すると見込んでいます。決算に合わせて、上限1,800万株(発行済株式総数(自己株式を除く)に対する割合1.0%)の自社株買いも発表しました。

テルモ、営業利益実績は市場予想を上回る 症例数の回復を見込み通期見通しを上方修正

 4-6月期の営業利益実績は、市場予想を大きく上回りました。北米や欧州市場で症例数が回復したことで、心臓血管セグメント(カテーテルなど)を中心に需要が着実に増加し、製品ミックスも大きく改善しました。会社は、症例数を始めとした医療需要の継続した回復を見込んでおり、通期見通しを上方修正しています。

ミネベアミツミ、第1四半期営業利益実績は5.8倍増と過去最高

 4-6月期の営業利益実績は市場予想を上回りました。機械加工品事業では主力製品のボールベアリングが、自動車向けで需要が堅調に推移しました。電子機器事業では、車載モーターの需要が増加しました。ミツミ事業では、半導体デバイスやカメラ部品、ゲーム機器向けに需要が増加した機構部品の販売が好調に推移しました。堅調な事業環境を受け、会社は通期見通しを上方修正しました。合わせて、上限300万株(発行済株式総数(自己株式を除く)に対する割合0.74%)の自社株買いも発表しました。

(注1)本日引け後16:00までに決算発表した企業の内、野村カバレッジ銘柄の時価総額上位5銘柄のみ掲載している。すべてを網羅しているわけではない。QUICKコンセンサスは2021年8月4日時点。
(注2)画像はイメージ
(出所)日本経済新聞社、野村證券エクイティ・リサーチ部より野村證券投資情報部作成

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