米国株式市場の動向(8/4)

 8月4日の米国株式市場では、NYダウが前日比0.92%、S&P500指数が同-0.46%、ナスダック総合指数は同+0.13%となりました。午前8時15分発表の7月ADP雇用統計は33万人増と市場予想の69万人増を大きく下回り、雇用回復が依然鈍いとの懸念が広がりました。寄り前に発表された企業決算もいくつかの失望材料が混じるものとなり、景気敏感株が下げを主導しました。

主な個別銘柄の株価動向(8/4)

ノババックス (NVAX) 前日比+18.68%

 米国のバイオ医薬品メーカーです。EUは同社が開発中のコロナワクチンを2023年までに最大2億回分購入する契約を承認しました。これを好感し、株価は大幅高となりました。

アメリソースバーゲン (ABC) 前日比+1.48%

 米国の大手医薬品卸企業です。4-6月期決算で、売上高と一株当たり利益がともに市場予想を上回ったことなどが好感されました。

リフト (LYFT) 前日比-10.56%

 米国の大手配車サービス企業です。米国時間3日夕方4-6月期の決算説明会が開催されました。ここで開示した7-9月期の売上高見通しが市場予想に届かなかったことなどが嫌気されました。運転手獲得のための奨励金の増加や、乗車料金の低下が業績の重石になるとしています。

ゼネラル・モーターズ (GM) 前日比-8.91%

 米国の大手自動車メーカーです。米国時間4日の取引開始前に4-6月期決算を発表しました。4-6月期の売上高や一株当たり利益は市場予想を上回りましたが、12月期通期の業績見通しが市場予想以下となったことなどが嫌気されました。会社は、半導体不足の不安定さや供給網の混乱が年後半も続くと見込んでいます。

クラフト・ハインツ (KHC) 前日比-5.13%

 世界最大級の食品・飲料メーカーです。4-6月期決算を発表し、オーガニックベースの売上高実績と業績予想が市場予想以下となったことなどが株価の重石となりました。

ウーバー・テクノロジーズ (UBER) 前日比-2.29% / 時間外取引:4日終値比-3.92%(米国時間18:24)

 世界でアプリによる配車サービスや宅配サービスを提供しています。コロナ禍からの経済正常化で鈍化が懸念された宅配サービスの売上高は前年同期比2倍超と堅調でしたが、ドライバー確保のための奨励金などがコスト増となり、EBITDA(利払・税・償却前利益)は市場予想を下回りました。

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