
※画像はイメージです。
※2025年8月14日(木)引け後の情報に基づき作成しています。
米利下げ期待で大幅高、13日に一時43,400円台に
今週の日経平均株価は、米国株が利下げ期待から上昇した影響もあり、大幅高で始まり史上最高値を更新しました。しかし、14日は円高・ドル安の進行やこれまでの大幅上昇に対する反動もあって反落となりました。
日足チャート(図1)を見ると、日経平均は8月4日にかけて押しを入れましたが、これまで何度も下支えとなってきた25日移動平均線前後から反発となりました。
そして、4~6月期決算を無難に通過したことや、米国の利下げ期待が高まって米国株が上昇したことも追い風となり、8月12日には昨年7月の高値を超えて史上最高値を更新しました。
今後は、7月24日~8月4日の下落幅を上に倍返しした水準(44,280円)や、心理的フシの45,000円台を目指す展開が予想されます。
一方で、8月13日高値(ザラバベース:43,451円)形成後は押しを入れる動きとなりました。さらなる下落となった場合は、これまで何度も下支えとなってきた25日線(8月14日:40,765円)が再び下値サポートとなるか注目です。

(注1)直近値は2025年8月14日時点。 (注2)トレンドラインには主観が入っておりますのでご留意ください。
(出所)日本経済新聞社より野村證券投資情報部作成
前回の中長期上昇トレンド参考なら2027年に5万円台に
日経平均株価は今年8月に史上最高値を更新しました。これらは、6月下旬に下降トレンドライン上抜けといった中長期上昇トレンド入りを示唆するシグナルが発出してから、約1ヶ月半の出来事でした(図2)。今回の大幅上昇を伴う史上最高値更新によって、今年4月の安値を起点とした中長期的な上昇トレンド入りの可能性が一層高まりました。

(注1)直近値は2025年8月14日時点。 (注2)トレンドラインには主観が入っておりますのでご留意ください。
(出所)日本経済新聞社より野村證券投資情報部作成
前回の中長期上昇局面(2022年3月~24年7月)では、約2年間で約1.7倍の上昇を見せました。この上昇局面を2025年4月の安値に当てはめて計算すると、2027年には5万円台に到達する可能性があります(図3)。
この1.7倍という上昇倍率は、過去の主な上昇局面と比較して特に突出して高いわけではありません。また、2015年高値以降、約3年ごとに高値を更新するというサイクル面で見ても、次の高値形成は2027年と試算されます。

(注1(注1)直近値は2025年8月14日時点。 (注2)トレンドラインには主観が入っておりますのでご留意ください。 (注3)日柄は両端を含む。
(出所)日本経済新聞社より野村證券投資情報部作成
ただし、前回の約2年の上昇トレンド中は、何度も3,000円を超える調整を経ながらの上昇となりました。今回も今後上昇一巡後は同様の調整を挟む可能性もあります。中長期上昇トレンドを前提とすれば、調整を吸収しながら基本的には2027年に向けて上昇が続くと考えられます。
(野村證券投資情報部 岩本 竜太郎)