
※画像はイメージです。
※2025年10月23日(木)引け後の情報に基づき作成しています。
上昇再開となった場合、心理的フシの5万円を突破なるか注目
今週(10月20日~)の日経平均株価は、21日に一時5万円に迫る動きとなりましたが、その後は調整しました。
チャートを見ながら振り返ってみましょう。日経平均株価は10月20日の自民党と日本維新の会の連立合意を受けて、翌21日に一時49,945円まで上昇し、心理的フシの5万円に迫る動きとなりました。ただ、高市首相誕生後は材料出尽くしとなり、短期的な株価の過熱感や、米中対立懸念の再燃もあり、23日には48,000円台まで押し戻されています。
この先、さらなる調整となった場合は、これまで何度も下支えとなっている上向きの25日移動平均線(図1-①:10月23日時点46,789円)や、10月14日安値(図1-②46,544円)の水準で下げ止まるか注目されます。仮に同水準を割り込んだ場合は、10月3~6日のマド埋め水準(図1-③:45,778円)が、次の下値メドとして挙げられます。
図1:日経平均株価:日足

(注1)直近値は2025年10月23日。
(注2)トレンドラインには主観が入っておりますのでご留意ください。
(出所)日本経済新聞社より野村證券投資情報部作成
一方、軽い押しにとどまり、再び上昇となった場合、10月21日につけた史上最高値(図2-④:49,945円)を超えることができるか、そして心理的フシである5万円(図2-⑤)を突破し維持することができるかが注目点です。
図2:日経平均株価:日足

(注1)直近値は2025年10月23日。
(注2)トレンドラインには主観が入っておりますのでご留意ください。
(出所)日本経済新聞社より野村證券投資情報部作成
(野村證券投資情報部 岩本 竜太郎)
【特集】日経平均月足×新値累積数値:高値更新回数が示す上値の可能性
日経平均株価は今年10月にかけて急上昇し、一時5万円の大台に接近しました。今年4月に一時3万1千円台にあったことを踏まえれば、高値に感じられる方も多いのではないでしょうか。もちろん、急上昇に対する反動には注意が必要です。ただし、こうした調整は中長期の上昇トレンド内での一時的なもので終わる可能性が高いと考えられます。
今回は「新値累積数値」という手法を用い、高値更新の回数から相場の先行きを検討します。2010年以降の4度の中長期上昇局面(A~D)では、9~21回の高値更新を経て天井を形成してきました。A~Dの平均では14回の高値更新です。これに対して、今年4月以降の上昇は現時点で7回の高値更新にとどまっており、なお上昇余地があると見ています。
日経平均株価:月足(2006年~)

(注1)直近値は2025年10月21日時点。
(注2)トレンドラインには主観が入っておりますのでご留意ください。
(注3)日柄は両端を含む。
(出所)日本経済新聞社、各種資料より野村證券投資情報部作成
また、今回の中長期上昇トレンドは、過去のA~D平均の上昇倍率(平均1.94倍)と比べても同様に上昇余地があると考えられます。今後は一時的な調整をこなしながら、先行きはさらなる上値を試す展開が期待されるところでしょう。
(野村證券投資情報部 岩本 竜太郎)