
(注)画像はイメージです。
海外市場の振り返り
23日の米国株式市場では、ハイテク関連銘柄にけん引され、主要3指数は揃って上昇しました。ホワイトハウスが、トランプ米大統領と中国の習近平国家主席が30日に会談を行うと発表したことが好感されました。トランプ政権がロシア石油企業2社に対する制裁を発表したことを受けて原油相場は大幅に上昇し、米国債利回りは上昇しました。為替市場では主要通貨に対して円が全面安の展開となり、米ドル円は一時152円台後半まで円安が進行しました。なお、本日は延期されていた米国の9月CPI(消費者物価指数)が発表されます。
相場の注目点
来週は重要イベントが目白押しとなります。28~29日には米国でFOMCが開催されます。市場では0.25%ポイントの利下げがほぼ織り込まれています。米国の2025年7-9月期決算は概ね堅調であり、株式市場の一部には過熱感も指摘されている中で、パウエルFRB議長の米国経済への評価と今後の政策スタンスが注目されます。
日本では29~30日に日本銀行が金融政策決定会合を開催します。政権交代を経た直後であることから、金融政策は据え置きとの見方が優勢です。追加利上げ時期を探る点から、展望レポートでの経済見通しと植田日銀総裁のコメントが注目されます。政治面では、高市新政権の動向が注目されます。トランプ大統領との日米首脳会談(28日)など重要な外交日程が並んでおり、国際舞台での高市首相のデビュー戦となります。
来週最大の注目イベントは30日の米中首脳会談です。米中間の緊張緩和につながる期待が持てるような成果があれば、株式市場にとっては一段の追い風となりそうです。
(野村證券 投資情報部 尾畑 秀一)


注)データは日本時間2025年10月24日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、中心限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。