“”

(注)画像はイメージです。

海外市場の振り返り

20日の米国株式市場は大幅に続伸しました。米連邦政府の一部閉鎖が近く終わるとの観測が伝わったことや、トランプ大統領が米中貿易協議の進展に楽観的な見解を示したことを受けて投資家心理が改善し、幅広い銘柄に買いが広がりました。また、来週28-29日のFOMCを前にすでにブラックアウト期間に入っていますが、市場は年内2回の利下げを織り込んでおり、引き続き追加利下げ期待も株価を支えているとみられます。米10年国債利回りは再び4.00%を割り込み、為替市場ではドル高円安の勢いがやや鈍化、150円台後半を中心とした推移となっています。

相場の注目点

日本では「高市トレード」の持続力が注目されます。公明党の連立離脱以降、連立の組み合わせを巡り与野党の攻防が続きましたが、前週末に自民党と日本維新の会による連立協議がほぼまとまり、週明けの東京市場では日経平均が最高値を更新、ドル円相場は一時151円台前半まで円安が進行しました。本日実施される首相指名選挙で高市氏が初の女性総理に選出されることが確実視されていますが、一部では具体的な財源の裏付けのない財政拡張政策に対するリスクが市場の動揺を招いた2022年のトラスショックを意識する声も聞かれます。日本維新の会は財政支出全体の拡大には慎重な姿勢を示しており、債券市場で超長期債の動きは落ち着いています。もっとも、連立政権内における維新の手腕は未知数であり、今後は閣僚人事の行方や高市政権の政策スタンスの変化が焦点になるとみられます。

本日のイベント

本日は氷見野日銀副総裁の講演が予定されるほか、臨時国会が召集され、首班指名が行われます。

(野村證券 投資情報部 引網 喬子)

注)データは日本時間2025年10月21日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、中心限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。

ご投資にあたっての注意点