海外市場(11/25)の相場動向

 25日の米国株式市場は感謝祭で休場でした。欧州主要600社の株価指数であるストックス600は前日比+0.42%となりました。イギリスの株価指数FTSE100は4日続伸し、ドイツの株価指数DAXは6日ぶりに反発しました。欧州での新型コロナウイルスの感染再拡大への懸念から、ディフェンシブセクターが上昇しました。

 欧州中央銀行(ECB)が25日に公表した10月27-28日のECB金融政策理事会の議事要旨では、物価動向に関する不確実性が極めて高いため、12月の理事会以降も政策の選択肢を広げておく必要があるとの見解が示されていたことが分かりました。

本日の相場動向・注目点

 日経平均先物大証夜間終値は29,510円となりました。日経平均株価の前営業日終値(29,499円)とほぼ同水準です。25日の日経平均株価は、米国市場の休場を前に様子見姿勢が広がり、売買代金は約3ヶ月ぶりの低水準となりました。しかし、薄商いの中で高島屋や三越伊勢丹ホールディングスなど一部の小売株が上昇する場面もありました。本日は2021年度補正予算案が決定することに加え、東京都などでは都民向けの旅行補助事業の再開や、12月1日からの会食制限の緩和などが公表されており、これらが日本の景気の下支えとなるか注目されます。

 足もとのドル円相場は1ドル=115円30銭台と、前営業日の15:00時点からほぼ横ばいです。米国市場が休場となる中、金融市場が全般的に小動きとなりました。本日は感謝祭の翌日のため、株、債券、商品が短縮取引となるため、為替市場では小動きが続くと野村では見ています。本日は、米国の年末商戦が本格化する「ブラックフライデー」です。29日のサイバーマンデーと合わせ、消費が活況となることが期待される時期に入ります。国内でもこの時期にセールなどが開催されることが増えており、消費関連や電子取引関連に影響を与えるかが注目されます。

 25日の東京市場の引け後に10月の工作機械受注(確報)が発表されました。前月比で増加となった地域は、欧州、北米、インド、タイなどでした。また、中国は前月比-7%となったものの、幅広い製造業景気を示す一般機械向けが同+16%と持ち直しました。野村では、中国需要は踊り場だが減少基調でないことに加え、中国以外の地域は回復しているとの見方を維持しています。本日の東京市場ではこれらの結果を受けた機械セクターの動向には注目が集まります。

FINTOS!編集部オリジナル記事

・野村リサーチの経済データの読み方:ブレークイーブンインフレ率(野村リサーチの経済データの読み方)

・前日の注目レポート:FINTOS!編集部が選んだ本日の野村レポート(11/25)

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