①日本:企業決算発表では通期業績見通しに注目

今週の振り返り

  日経平均株価は、米長期金利の上昇を受け、ハイテク株を中心に米国株が大幅下落したことを嫌気し、2万8,000円台を割り込みました。

来週の展望

 2021年10-12月期の企業決算発表が本格化します。前四半期の決算では、原材料価格の上昇や供給制約の問題が業績回復の足かせとなりました。足元では、自動車や電気機器の一部で部品不足の解消に伴う挽回生産が見られています。こうした状況を反映し、2022.3期会社業績見通しが引き上げられるかどうか、注目されます。  その他、米FOMC(25~26日)の結果は、日本株にも大きな影響を与えそうです。 

(投資情報部 澤田 麻希)

②米国:FRBの市場とのコミュニケーションの巧拙が重要に

今週の振り返り

  25-26日開催の1月FOMCを控え、市場参加者の警戒感が強く、軟調に推移しました。

来週の展望

 26日のFOMC結果発表まで、市場参加者の様子見姿勢が続く可能性はあります。

 なお、政策金利の1回目の引き上げは3月FOMCとみられ、1月FOMCを通過しても、材料出尽くしとはならないこともあり得ます。

 とはいえ、1月FOMCにおいてFRBが、3月に利上げ開始との予想を市場が固めることに成功すれば、3月に利上げを実施しても、想定通りとして株式市場は利上げ開始を無事通過することも考えられます。FRBの市場とのコミュニケーションの巧拙が、従前にも増して重要となっています。

(投資情報部 村山 誠)

③新興国:新興国通貨は一進一退、南アフリカでは利上げ予想

今週の振り返り

 米国のインフレ加速懸念から新興国通貨は下落する場面がありましたが、景気は底堅いとの見方もあり、週を通してみれば横ばい推移でした。

来週の展望

 27日に南アフリカで金融政策会合が予定されています。12月消費者物価指数(CPI)は前年同月比+5.9%と市場予想を上回り、前月から加速しました。中銀のインフレ目標上限の6%に近づいており、市場コンセンサスは今回の会合で政策金利を4%(0.25%ポイントの利上げ)に引き上げるとの見通しです。景気持ち直しが見込まれていることもあり、利上げは継続され、政策金利は2022年末に4.5%まで引き上げられると予想します。

(投資情報部 岩崎 晴弥)

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