海外市場の動向

株価主要3指数とも小幅反発、8月PPIには冷静に反応

 14日の米国株式市場で、NYダウは前日比+0.09%、S&P500指数は同+0.33%、ナスダック総合指数は同+0.74%となりました。この日は、主要3指数は揃って小幅に反発しました。前日に8月CPI(消費者物価指数)急騰を織り込んでいた市場には、米8月生産者物価指数(PPI)はほぼ想定内と受け止められました。もっとも、FRB(米連邦準備理事会)による積極的な利上げに対する警戒感から終日を通して上値は重く、主要3指数は下落に転じる場面もあり、方向感に欠く展開となりました。

相場の注目点

本日から東京ゲームショウ

 本日から9月18日まで、東京ゲームショウが開催されます。3年ぶりの対面開催で、新型コロナの感染防止のため入場人数に制限があるものの、出展社数・出展タイトル数は8月31日時点で605社・1409タイトルと19年の655社・1522タイトルに近い水準です。野村證券の三木アナリストは、グローバルタイトル等の新作発表や、休眠IP活用の方向感等に注目したいとコメントしています。

 三木アナリストは、4-6月期決算の注目点として、ゲーム各社のモバイルゲーム売上高の弱含みを挙げています。リオープンにより巣ごもり需要の剥落が要因として想定されるものの、モバイルゲーム各社へのヒアリングではリオープンの影響は特段見られず、「新規アプリが少なかったことから既存アプリの経年劣化が目立ったのではないか、というコメントが多かった」としています。2023年3月期は家庭用ゲームがけん引しモバイルゲームの再成長は2024年3月期からと予想していますが、こうした傾向に変化の兆候がみられるか今週末の東京ゲームショウに注目が集まります。

米国で景気をみる上で重要な統計が発表

 本日は寄り前に8月の貿易統計が発表されます。

 米国で、9月のNY連銀およびフィラデルフィア連銀の製造業景況指数が発表されます。また、8月の米小売売上高や8月の鉱工業生産も発表されます。来週のFOMCを前に、足元の景況感や消費者動向に注目が集まります。

 英国で金融政策会合の結果発表が予定されていましたが、エリザベス女王の喪に服すため、22日に延期されています。

FINTOS!編集部オリジナル記事

・米国株特集:【米国株特集】インフレに強い米国株は?:高値銘柄とその特徴

・前日の特集:ドル円140円突破と今後の見通し(市場展望)

・配信スケジュール:【FINTOS!編集部発行】野村オリジナル記事の配信スケジュール

ご投資にあたっての注意点