①日本:日米の重要経済統計に注目

今週の振り返り

 米長期金利上昇を受けて、日経平均株価は一時約3ヶ月ぶりに2万6,000円台を割り込むなど、軟調な展開となりました。

来週の展望

 日本では、10月3日に9月調査・日銀短観が発表されます。決算発表シーズンを前に企業の物価見通しや想定為替レートに注目が集まります。

 また、7日には安川電機の決算が発表されます。同社の決算は10月下旬から始まる製造業の業績動向を占う上でも重要です。

 その他、金利上昇による景気後退が懸念される中、米国で発表される9月ISM製造業景況指数(5日)や9月雇用統計(7日)の結果は、日本株式市場にも影響を与えそうです。 

(投資情報部 澤田 麻希)

②米国:経済指標やFRB幹部発言を通し足元の状況を確認

今週の振り返り

 利上げ継続観測に加え、英国発の市場の混乱も加わり、軟調に推移しました。

来週の展望

 9月ISM製造業・サービス業景気指数、9月雇用統計など重要指標の発表が続きます。

 株式市場では、インフレ抑制のためにFRBが金融引締めを長期化することへの警戒感が強まっています。上記経済指標が市場予想を上回った場合、利上げ継続観測が更に強まり、米長期金利の一段の上昇や、米景気後退懸念が強まることが予想されます。

 経済指標や、FRB幹部の講演会での発言等を通し、米国経済の足元の状況と、FRBの現状認識を確認し、投資判断をしていきたいと考えます。 

(投資情報部 村山 誠)

③新興国:ブラジル大統領選、トルコの消費者物価(CPI)に注目

今週の振り返り

 欧米の中央銀行による金融引き締め強化への警戒感や、世界的な景気後退懸念、原油安を受け、新興国通貨は対米ドルで下落基調を強めました。

来週の展望

 ブラジルでは10月2日に大統領選挙の第1回投票が実施されます。直近の世論調査では、左派のルーラ元大統領が4割強の支持率を得て優勢を維持していますが、過半数獲得には至らず、市場では30日の決選投票にもつれ込む可能性が高いと見られています。トルコでは3日に9月CPIが発表されます。2会合連続の利下げを経て、物価が高止まる場合、実質政策金利の大幅なマイナスが意識され、リラを下押す可能性には留意が必要です。

(投資情報部 野手 朋香)

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