海外市場の振り返り

28日の米国株式市場では、米国主要3指数は揃って小幅安となりました。3月のコンファレンスボード消費者信頼感指数をはじめ、この日発表された経済指標は概ね市場予想を上回りました。米国経済の底堅さを示唆する結果となったことから、エネルギーや資本財サービス、素材といった景気敏感セクターが堅調であった一方、米国10年債利回りの上昇を受け、コミュニケーションサービスや情報技術など、テクノロジーセクターが軟調でした。

相場の注目点

3月のコンファレンスボード消費者信頼感指数は104.2と市場予想に反して2月から改善しました。調査期間終了は20日であり、シリコンバレーバンク(SVB)破綻の影響は相応に反映されていると見られるため、現時点で金融不安の台頭による米国消費者心理への影響は限定的であることが示唆されました。一方、米国時間28日にはFRBバー副議長(銀行監督担当)及び連邦預金保険公社(FDIC)グルーエンバーグ総裁が上院議会証言に臨み、規制強化の必要性に言及しました。規制の強化は金融機関の貸し出しや投資姿勢を慎重化させ、景気後退の要因となる可能性には注意が必要です。

本日のイベント

本日はFRBバー副議長による下院での議会証言が予定されているほか、2月の米仮契約住宅販売指数や米エネルギー省の週間石油在庫統計などが発表されます。

(投資情報部 大坂 隼矢)

(注)データは日本時間2023年3月29日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。

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