来週の注目点:日銀の展望レポート、植田新総裁記者会見に注目

前週は日銀の2025年の物価見通しに関する報道が相次ぎました。春闘が予想以上の強さとなっていることなどから、日銀の物価見通しが全体的に上方修正される可能性も考えられます。27日(木)~28日(金)に日銀金融政策決定会合が開催されますが、フォワードガイダンスの変更や、2025年の物価見通しが2%達成を示すかなど、会合終了後に公表される「展望レポート」や植田新総裁定例記者会見などに市場の注目が集まります。  

経済指標では、米国で25日(火)に4月コンファレンスボード消費者信頼感指数、3月新築住宅販売件数、27日(木)に1-3月期実質GDP速報値、28日(金)に1-3月期雇用コスト指数、3月個人消費支出・所得統計、4月シカゴ購買部協会PMIが発表されます。銀行破綻の消費者・企業マインドへの影響が注目されます。引き続き、本格化している米主要企業の2023年1-3月期決算発表から見える足元の景気動向、米国経済への展望も併せて注目です。

日本では、28日(金)に3月鉱工業生産、3月商業販売統計(小売業販売額)が発表されます。半導体不足の緩和が進む中で、自動車などの挽回生産が続くか注目です。インバウンド需要回復や、マスク着用ルールなどの活動制限の緩和が小売業の販売額の増加要因となると予想されます。

ユーロ圏では、24日(月)にドイツの4月Ifo企業景況感指数、28日(金)にユーロ圏の1-3月期実質GDP速報値が発表されます。ドイツの3月製造業PMIや4月ZEW景況感調査は下振れており、ここでも金融不安が企業マインドに与える影響が注目されます。

(野村證券投資情報部 岩崎 晴弥)

(注)イベントは全てを網羅しているわけではない。◆は政治・政策関連、□は経済指標、●はその他イベント(カッコ内は日本時間)。休場・短縮取引は主要な取引所のみ掲載。各種イベントおよび経済指標の市場予想(ブルームバーグ集計に基づく中央値)は2023年4月21日時点の情報に基づくものであり、今後変更される可能性もあるためご留意ください。
(出所)各種資料・報道、ブルームバーグ等より野村證券投資情報部作成

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