閉じる
閉じる

08:14

【野村の朝解説】トランプ関税に翻弄される展開継続(6/2)

(注)画像はイメージです。 海外市場の振り返り 30日の米国株式市場はトランプ大統領の関税政策に翻弄される展開となりました。トランプ大統領が「中国は米国との合意に違反している」とSNSに投稿、鉄鋼・アルミニウム関税の50%への引き上げに言及したことが嫌気され、午前は総じて軟調に推移しました。午後に入りトランプ大統領が、中国の習近平国家主席と会談する見通しだと述べたことに反応し、主要3指数は本日の下落分をほぼ埋める形で引けました。米ドル円相場は1米ドル=144円を挟んでの推移となっています。 相場の注目点 6月17日(火)-18日(水)にFOMCを控えて、FRBは今週末に金融政策に関する公式発言を自粛するブラックアウト期間に入ります。これまでのFRB高官の発言を踏まえれば、トランプ政権の政策不確実性を背景に、当面は金融政策の据え置きがFRB内のコンセンサスとなっているようです。今週の米国では月初の重要統計の発表が多数予定されていることから、政策判断への影響が注目されます。景気に先行性のあるセンチメント指標としては、2日(月)の5月ISM製造業、4日(水)の同サービス業景気指数が注目されます。既報の5月のPMI(速報値)では、製造業、サービス業ともに改善しました。実際の経済活動を示したハードデータでは6日(金)の5月雇用統計が注目されます。労働需給緩和の動きがみられるようだと、市場の利下げ観測が前倒しされる可能性があります。 本日のイベント 本日(日本時間9:00)、ウォラーFRB理事が経済見通しについて講演する予定です。同氏はこれまでFRB内の議論に先行する傾向にあるうえ、足元で最もハト派(利下げに積極的)と見られるため、注目されます。 (野村證券 投資情報部 尾畑 秀一) (注)データは日本時間2025年6月2日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。 ご投資にあたっての注意点

新着 矢印

456