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08/07 08:03
【野村の朝解説】米国株は反発、利下げ期待が下支え(8/7)
(注)画像はイメージです。 海外市場の振り返り 6日の米国株式市場で主要3指数は揃って反発しました。モバイル端末の製造販売とAI・クラウドサービス事業を行うアップル(AAPL)が相場をけん引したことに加え、ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁やクックFRB理事が利下げを支持する姿勢を示したことを受け、FRBに対する早期利下げ期待が市場心理を下支えしました。アップルは同日、国内生産の拡大による1,000億ドル(約15兆円)の追加投資を発表し、トランプ政権による追加関税を回避できるとの期待から上昇しました。為替市場では米ドル安が優勢となり、ドル円相場は147円台前半で推移しています。 相場の注目点 前週の米雇用統計以降の米国株式市場は、米景気の下振れ懸念とFRBの早期利下げ期待が交錯する状況となっています。もっとも、米国のスタグフレーション(景気減速下でのインフレ高進)懸念が拭えない中、市場の期待ほどの積極的な利下げは期待しにくい可能性があり、さらなる利下げの織り込み余地も限定的とみられます。目先は来週発表される米国の7月消費者物価指数(CPI)や7月生産者物価指数(PPI)などの物価統計が注目されますが、一段の株価上昇には今後の経済指標によって、米国経済の堅調さが崩れていないことを確認することが必要になるとみられます。また、今後の金融政策を占う上では、FRB人事の行方も注目されます。クグラー理事(8月8日付で退任の意向)やパウエル議長(2026年5月に議長としての任期を満了)の後任人事次第では、積極的な利下げによってむしろ先々のインフレ期待が上昇するリスクがあるほか、ドルの信任低下につながるリスクもあります。市場ではFRB新議長候補としてウォーシュ元FRB理事、ハセットNEC委員長、ベッセント財務長官、ウォラーFRB理事の名前が挙げられましたが、ベッセント長官はすでにFRB議長職への検討を辞退したことが伝わっています。 (野村證券 投資情報部 引網 喬子) (注)データは日本時間2025年8月7日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。 ご投資にあたっての注意点
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08/06 16:23
【野村の夕解説】日経平均株価は245円高 ソフトバンクGが市場を牽引(8/6)
(注)画像はイメージです。 本日の動き 5日、トランプ大統領が今後導入予定の医薬品関税を最大250%まで段階的に引き上げると発言し、これは7月の閣議で表明されていた200%を上回ることから、同じく導入予定の半導体の関税に対しても不安感が広がりました。また、同日決算発表をしたアドバンスト・マイクロ・デバイセズが中国向けの出荷再開が不透明であることが示され、中国売上比率が比較的高い日本の半導体企業の株価が下落し、その影響で6日の日経平均株価も下落して始まりました。しかし、その後は前日発表された日本企業の好調な決算が株価を下支えし、前日終値付近へ早々に復調しました。10時30分頃、OpenAIが自社評価額を約5,000億円とする株式売出し協議を始めたと報じられました。この報道を受けて、過去に約3,000億円の評価額で同社へ出資していたソフトバンクグループの投資関連収益の拡大が意識されたことから、株価が上昇し日経平均株価を押し上げました。その後は、日経平均株価は40,700~40,800円前後で推移し、前日比245円高の40,794円で取引を終えました。 本日の市場動向 ランキング 本日のチャート (注)データは15時45分頃。米ドル/円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。米ドル/円は11:30~12:30の間は表示していない。(出所)Quickより野村證券投資情報部作成 今後の注目点 本日、米国にて週間石油在庫統計の発表と複数の企業の決算発表が予定されています。 (野村證券投資情報部 笠原 光) ご投資にあたっての注意点
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08/06 07:59
【野村の朝解説】関税の悪影響が顕在化し、米株下落(8/6)
(注)画像はイメージです。 海外市場の振り返り 8月5日の米国株式市場では、主要3指数が反落しました。前日引け後に、サンフランシスコ連銀のデイリー総裁が米国の労働市場が軟化していることなどを理由に利下げの時期が近づいているとの認識を示したことがFRBの早期利下げ期待を高め、相場を下支えしました。しかし、午前10時発表の7月ISMサービス業景気指数が市場予想を下回り、個別項目で新規受注が低下し、雇用が悪化、価格が大幅上昇しました。景気後退とインフレが同時進行するスタグフレーションを想起させ、かつ、関税政策の悪影響が遅れて出てきていることを示唆する内容であったことが相場を下押ししました。また、トランプ大統領が、早ければ来週中にも半導体や医薬品などの分野別の関税措置を発表すると述べたことも関税への警戒を強めました。セクター別では、半導体などへの分野別関税への影響が懸念される中、ハイテク株の下落が目立ちました。 相場の注目点 足元の米国株は、前週の米雇用統計の下振れで強まったFRBの早期利下げ期待が下支えしています。次週の米国では、12日の7月消費者物価指数、14日の7月生産者物価指数、15日の7月小売売上高など、金融政策への影響が大きく、関税の影響を確認するうえでも注目度の高い経済指標が発表されます。仮に、消費者物価指数などで関税による物価上昇圧力の強さが確認された場合には、9月会合での利下げ期待が低下する可能性もあります。また、21日-23日にはジャクソンホール会議が開催され、パウエルFRB議長が講演で利下げに如何なる姿勢を示すのかが最大の焦点となります。さらに、今後の金融政策を占う上でFRBの後任人事にも注目です。トランプ大統領は、「FRB議長候補は現在4人に絞られている」とし、また、辞任したクーグラーFRB理事の「後任候補を2、3人に絞った。週内に決める」と述べました。 (野村證券 投資情報部 坪川 一浩) (注)データは日本時間2025年8月6日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。 ご投資にあたっての注意点
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08/05 16:00
【野村の夕解説】電線株や防衛関連株がけん引 日経平均株価258円高(8/5)
(注)画像はイメージです。 本日の動き 5日の日経平均株価は、米企業の買収案件を背景にAI関連株が上昇し、終日堅調な値動きとなりました。昨晩、早期の利下げ期待から投資家心理が改善し米国株が上昇した流れを引き継いで、日経平均株価は前日比230円高の40,521円と反発して寄り付きました。電線などの非鉄金属株や電力株などのAI・データセンター関連株に加え、護衛艦の受注を背景に防衛関連株が上昇をけん引し、日経平均株価は一時前日比358円高となりました。その後、やや上げ幅を縮める場面もありましたが、値がさ株の一角が堅調に推移したことも追い風となり、日経平均株価の終値は前日比258円高の40,549円となりました。個別銘柄では三菱重工業が前日比5.72%高となりました。オーストラリア軍の次期フリゲート艦の受注に加え、13:30に発表された2025年4~6月期の決算で純利益が市場予想を上回ったことなどが好感され、上場来高値を更新しました。また、データセンター内の接続コネクターを手掛ける企業同士の買収合意を受けて、データセンターで今後銅線から光ファイバー接続への切り替えがあるとの期待から、古河電気工業が前日比7.16%高、フジクラが前日比3.94%高となり、フジクラは上場来高値を更新しました。 本日の市場動向 ランキング 本日のチャート (注)データは15時45分頃。米ドル/円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。米ドル/円は11:30~12:30の間は表示していない。(出所)Quickより野村證券投資情報部作成 今後の注目点 5日米国では、アドバンスト・マイクロ・デバイセズやアムジェンなどが決算発表を予定しています。 (野村證券投資情報部 松田 知紗) ご投資にあたっての注意点
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08/05 09:30
【週間ランキング】日本株の値上がり/値下がり銘柄は?(8月第1週)
※画像はイメージです。 日本主要銘柄・株価騰落率ランキング(上位) 2025年8月第1週(7月第5週)(2025年7月25日~8月1日) 2025年7月月間(2025年6月30日~7月31日) 2025年年間(2024年12月31日~2025年8月1日) (注)対象はTOPIX500、直近値は2025年8月1日。(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成 日本主要銘柄・株価騰落率ランキング(下位) 2025年8月第1週(7月第5週)(2025年7月25日~8月1日) 2025年7月月間(2025年6月30日~7月31日) 2025年年間(2024年12月31日~2025年8月1日) (注)対象はTOPIX500、直近値は2025年8月1日。(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成 <参考>今週の日本株式市場パフォーマンス 主要指数 TOPIX: 東証33業種 (注)業種分類は東証33業種ベース。直近値は2025年8月1日時点。(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成 ご投資にあたっての注意点
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08/05 08:16
【野村の朝解説】米国株は反発、再び高値圏での推移に(8/5)
(注)画像はイメージです。 海外市場の振り返り 4日の米国株式市場でNYダウは6日ぶりに反発し、S&P500も5日ぶり、ナスダック総合は3日ぶりの反発となりました。8月1日発表の7月米雇用統計を受けて、NYダウは前週末に540ドルあまり下落しましたが、同時にFRBに対する利下げ観測が強まったことで株式市場は落ち着きを取り戻し、週明けの米国株式市場で早々に前週末の下落分を埋める結果となりました。為替市場では米ドルが主要通貨に対して上昇しましたが、米国債利回りが低下する中でNY時間終盤のドル円は下値模索の動きとなり、現在は147円前後で推移しています。 相場の注目点 米国の7月雇用統計は、雇用者数の増加ペースが予想以上に鈍化し、さらに過去実績が大幅に下方修正されるなど、関税政策による米国経済への下押し圧力がはやくも顕在化しつつあることを示唆する結果となりました。さらに、トランプ大統領は2025年7月31日に、4月発表の相互関税を修正する大統領令を発表しており、8月7日以降は一律10%の基本関税に加えて、貿易相手国・地域に対する新たな関税率が発効することになります。8月7日時点の平均関税率は17.5%程度になると試算され、2%台だった2024年時点から大幅に引き上げられることになります。米国のスタグフレーション(景気減速下でのインフレ高進)懸念からドル安への警戒が高まる可能性には引き続き注意が必要です。また、FOMCの方針を見極める上では、ジャクソンホール会議および8月雇用統計の重要度が増していることに加えて、FRB人事が関心を集めています。クグラー理事が2026年1月の任期満了を待たずに8月8日付で退任することになりましたが、トランプ大統領が、後任にハト派的(金融緩和に積極的)な人物を指名し、その人物を2026年5月に任期切れとなるパウエル議長の後任に指名するとの見方が高まっています。 (野村證券 投資情報部 引網 喬子) (注)データは日本時間2025年8月5日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。 ご投資にあたっての注意点
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08/04 16:37
【野村の夕解説】日経平均は一時900円超安 終値は4万円台を維持(8/4)
(注)画像はイメージです。 本日の動き 1日に公表された米国雇用統計が弱い結果だったことを受け、米国景気減速への懸念が広がりました。これを受け4日の日経平均株価は前営業日比680円安で寄り付き、その後まもなく949円安となりました。その後、心理的節目である4万円台を割り込むと押し目買いのような動きもみられ、日経平均株価の終値は前営業日比508円安の40,290円となりました。債券市場では、米国景気減速懸念により、日本の10年債利回りは低下(価格は上昇)し、一時1.465%と約1ヶ月ぶりとなる水準となりました。ドル円相場では、前週末の1米ドル150円台から147円台へと円高ドル安が進行しました。業種別では、金利低下が利ザヤの逆風となる銀行や保険が下落したほか、円高ドル安進行を受け、輸出関連の株も下落しました。個別株では、任天堂が1日に発表した決算内容が好感され逆行高となり、終値は前営業日比+5.12%となりました。 本日の市場動向 ランキング 本日のチャート (注)データは15時45分頃。米ドル/円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。米ドル/円は11:30~12:30の間は表示していない。(出所)Quickより野村證券投資情報部作成 今後の注目点 前週の日銀金融政策決定会合では、政策金利を据え置いた上で、物価見通しを上方修正し、利上げ姿勢を継続しました。今後の日銀の金融政策を占う上では、5日(火)発表の6月日銀金融政策決定会合議事要旨、8日(金)発表の7月日銀金融政策決定会合における主な意見が参考となります。 (野村證券投資情報部 清水 奎花) ご投資にあたっての注意点
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08/04 08:05
【野村の朝解説】雇用失速で米国株急落・米ドル全面安 (8/4)
(注)画像はイメージです。 海外市場の振り返り 1日の米国株式市場では、2025年7月の非農業部門雇用者数が前月比7.3万人増と市場予想(同+10.4万人増)を下回ったうえ、過去2ヶ月分の修正幅が25.8万人の減少となるなど、雇用増加ペースが大幅に減速していることを示唆する結果だったことから、主要3指数は軒並み下落しました。利下げ観測の高まりを背景に短期金利中心に国債利回りが大幅に低下し、米ドルは主要通貨に対して全面安となりました。注目されるのは、G10通貨の中で米ドルに対して円が最も上昇した点です。年初以降の米ドル安基調の中で、円はその受け皿としてなかなか選好されない状況が続いてきましたが、1日は米ドルに対して前日比2.27%上昇し、147円台へ反発しました。 相場の注目点 6月の雇用増加ペース(3ヶ月平均値)は前月比15万人増から同6.5万人増に下方修正され、7月は同3.5万人増へ更に減速しました。景気に中立的な雇用増加ペースは同10万人程度と試算されることから、市場では9月FOMCでの利下げ確率が4割弱から9割弱に、2026年末までの利下げ見通しが4.5回から5.5回程度へ増加しました。市場の利下げ観測の高まりは金利低下と米ドル安要因になることが想定されます。一方で、米国では労働需要と供給が両建てで減速していることから、失業率は4.2%と依然として低水準にあり、時間当たり賃金も前年比+3.9%と小幅に加速、インフレ率を上回るペースで上昇しています。このため、米国が景気後退に陥る可能性は依然として低く、米国株に深刻な調整を強いる可能性は限定的だと考えられます。リスクとしては、関税の影響を巡る不透明感から過半のFRB委員は利下げに慎重な姿勢を維持していることから、FRBが後手に回っているといった見方が市場で台頭するようなケースが想定されます。 (野村證券 投資情報部 尾畑 秀一) (注)データは日本時間2025年8月4日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。 ご投資にあたっての注意点
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08/03 12:00
【#原子力発電】AI抽出15銘柄/三菱重工、四国電力、九州電力など
原子力発電所、14年ぶりに新増設の動き 関西電力は7月22日、美浜原子力発電所の敷地内で新たな原発の建設に乗り出す方針を発表しました。2011年の東日本大震災以降、電力会社が原発の新増設に具体的に動くのはこれが初めてです。2月に改訂されたエネルギー基本計画では、2040年度の電源構成として、再生可能エネルギーを4〜5割、原子力を約2割、残りを火力とする見通しが出されています。原子力は再生可能エネルギーと共に最大限活用する方針で、安定した低炭素電源としてその重要性が高まっています。AI「xenoBrain」は、「原子力発電需要増加」が他のシナリオにも波及する可能性を考慮し、影響が及ぶ可能性のある15銘柄を選出しました。 ※ xenoBrain 業績シナリオの読み方 (注1)本分析結果は、株式会社xenodata lab.が開発・運営する経済予測専門のクラウドサービス『xenoBrain』を通じて情報を抽出したものです。『xenoBrain』は業界専門誌や有力な経済紙、公開されている統計データ、有価証券報告書等の開示資料、及び、xenodata lab.のアナリストリサーチをデータソースとして、独自のアルゴリズムを通じて自動で出力された財務データに関する予測結果であり、株価へのインプリケーションや投資判断、推奨を含むものではございません。(注2)『xenoBrain』とは、ニュース、統計データ、信用調査報告書、開示資料等、様々な経済データを独自のAI(自然言語処理、ディープラーニング等)により解析し、企業の業績、業界の動向、株式相場やコモディティ相場など、様々な経済予測を提供する、企業向け分析プラットフォームです。(注3)母集団はTOPIX500採用銘柄。xenoBrainのデータは2025年7月28日時点。(注4)画像はイメージ。(出所)xenoBrainより野村證券投資情報部作成 ご投資にあたっての注意点