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08:24

【野村の朝解説】米国株は神経質な展開が継続(11/4)

(注)画像はイメージです。 海外市場の振り返り 米国株は方向感に乏しい神経質な展開が続いています。10月31日の米国株式市場では主要3指数がそろって上昇しました。前日にアマゾン・ドット・コムが好調な2025年7-9月期決算を発表し、AI関連銘柄の一部にも買いが波及したことが相場を支えました。一方で、週明け11月3日の米国株式市場はまちまちの動きとなりました。米中首脳会談の合意内容が11月1日に公表され、米中対立激化への懸念後退がサポート材料となったものの、相場の過熱感が意識される中で利益確定売りが優勢となりました。また、パウエルFRB議長が先週、次回12月FOMCでの追加利下げは既定路線ではないということを示唆したことで、市場の利下げ期待が後退したことも重石となりました。 相場の注目点 米国では10月の新会計年度入り以降、政府機関の一部閉鎖が継続しています。政府機関閉鎖の最長記録は第1次トランプ政権時の35日間ですが、つなぎ予算の争点となっている医療保険制度改革法(通称オバマケア)を巡っては、未だ与野党の議論が平行線をたどっており、記録更新が現実味を増しています。実体経済への影響は限定的との見方が大勢なものの、議会予算局(CBO)が10月29日に公表した試算では、政府機関一部閉鎖が11月中旬まで続いた場合、2025年10-12月期の実質GDP成長率は約1.5%ポイント押し下げられ、さらに、感謝祭の時期まで続いた場合は2%ポイントの打撃になるとしています。また、利下げをいつまで続けるべきなのか、政府統計の公表の遅れによって経済状況の判断が困難になっている点にも注意が必要です。雇用統計に加えて、10月30日に公表予定だった2025年7-9月期実質GDP成長率も延期となっていることから、今週はISMサービス業景気指数やADP雇用統計など、民間データへの関心が高まるとが予想されます。 (野村證券 投資情報部 引網 喬子) 注)データは日本時間2025年11月4日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、中心限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。 ご投資にあたっての注意点

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