閉じる
閉じる

23分前

【オピニオン】SOX指数、最高値更新が視野に 今後の上昇余地を探る

※画像はイメージです。 近年の株式市場を主導してきた情報技術セクターの「顔」となっている半導体。フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は、米国上場の代表的な半導体関連企業30社(ADR銘柄を含む)で構成された株価指数です。「ソックス」の呼称とともに、日々のマーケットにおいて、その動きが言及されることの多い指数の一つと言えます。 生成AI関連株ブームの追い風に乗り、SOX指数は2024年7月に史上最高値を付けましたが、過度な成長期待や物色集中に対する是正の動き、トランプ大統領の強権的な関税政策への懸念などから、2025年4月にかけて一時大きく値を崩しました。最高値からの下落率は最大39.7%に達しています。 しかし、その後の株価は短期間で急速に復調し、足元で再び最高値を視野に入れる展開となってきています。株価はこのまま最高値を更新して上値を切り上げていくのでしょうか?その場合、株価はどこまで上昇する可能性があるのでしょうか? チャート分析の視点から考察してみましょう。下図は、2007年以降のSOX指数の長期月足チャートです。2024年7月高値から2025年4月安値にかけての株価調整は、下落期間(両端数えで10ヶ月)や下落率(39.7%)の観点で、リーマンショック後の主要な下落局面A~Eの平均値(8ヶ月、32.7%)を上回っており、調整十分と捉えられます。2016年以降の上昇トレンドライン(赤点線)上で長い下ヒゲをつけて反発に転じた点は、D、Eの調整時の大底打ちのパターンと同様です。SOX指数は中長期の上昇トレンドに復帰した可能性が高いと言えるでしょう。 2025年7月3日現在、SOX指数は2024年7月に付けた史上最高値まであと5%弱に迫っています。最高値圏では一旦上値を抑えられる可能性はありますが、ナスダック総合指数が6月27日に一足早く最高値を更新しており、SOX指数も後に続くことが期待されます。リーマンショック後の主な上昇局面①~⑥の上昇倍率は1.9~3.1倍です(下図)。最高値更新となれば、新たな中長期上昇局面入りした可能性が高まり、株価上昇にさらに弾みがつきそうです。 フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数):月足(2007年~) (注1)▲はマイナス。直近値は2025年7月3日時点。(注2)トレンドラインには主観が入っておりますのでご留意ください。(注3)グラフに記載されている製品やサービスは全てを網羅している訳ではない。「iPhone」「iPad」「Apple Watch」はアップル、「AlphaGo」はアルファベット、「ChatGPT」はOpenAIのそれぞれ製品及びシステム、サービス。(注4)日柄は両端を含む。(出所)ブルームバーグ、各種資料より野村證券投資情報部作成 テクニカル分析は過去の株価・為替等の値動きを分析・表現したものであり、将来の動きを保証するものではありません。また、記載内容は一般的に認識されている見方について記したものですが、チャートの見方には解釈の違いもあります。 ご投資にあたっての注意点

新着 矢印

451