通信、銀行、自動車株などがランクイン

日本企業の決算発表が一巡しました。決算発表が集中したこの期間に、どのような銘柄が購入されたのでしょうか。主要企業の決算発表が本格化し始めた2024年1月24日から、決算発表がほぼ出そろった2月16日までの間に、野村證券のNISA口座の「成長投資枠」で購入された銘柄を見てみましょう。

情報・通信セクターからは、日本電信電話(9432)が1位に、ソフトバンク(9434)が12位に、KDDI(9433)が15位にランクインしました。2023年10-12月期決算(3Q)では、ソフトバンクが2024.3期の利益計画を上方修正しました。そのほか、KDDIはローソン(2651)に対する公開買付けの実施を発表しました。

銀行セクターからは、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)が2位に、あおぞら銀行(8304)が10位に、みずほフィナンシャルグループ(8411)が13位に、ゆうちょ銀行(7182)が17位にランクインしました。主要銀行株の3Q決算では、顧客部門収益を中心に増益基調が継続されました。来期にかけては、マイナス金利解除の行方などに注目が集まっています。

輸送用機器セクターからは、トヨタ自動車(7203)が3位に、本田技研工業(7267)が8位に、日産自動車(7201)が9位に、デンソー(6902)が19位にランクインしました。世界の自動車販売台数は、2024年1月もペントアップ(先送り)需要などに支えられ大幅増が続きました。ただし、米国では自動車ローン金利の高止まり、欧州や日本ではペントアップ需要の消化が進むなど、需要の先行きには注意が必要です。

医薬品セクターからは、アステラス製薬(4503)が6位に、武田薬品工業(4502)が11位にランクインしました。医薬品株の3Q決算では明暗が分かれました。武田は米国市場で潰瘍性大腸炎・クローン病の治療薬「エンティビオ」などの販売が好調だった一方、アステラスは更年期障害向け治療薬「フェゾリネタント(米国製品名ベオーザ)」の販売が難航しています。

(野村證券投資情報部 デジタル・コンテンツ課)

(注1)画像はイメージ。
(注2)各種データは2024年2月28日時点。
(出所)各種資料より野村證券投資情報部作成

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