海外市場の振り返り

米国株主要3指数が上昇し、S&P500指数は3営業日ぶりに史上最高値を更新しました。2月の米消費者物価(コア)は前年同月比+3.8%と、市場予想(同+3.7%)を若干上回りました。中古車価格が予想外に上昇するなど、インフレ率の鈍化が続いていますが、そのペースは緩やかで、思ったほどインフレ率の減速は進んでいないようです。他方、前日引け後に発表されたオラクルの決算が好調で、生成AIへの期待が再び高まり、前日比+11.74%と急上昇したほか、エヌビディアの株価も同+7.15%と大きく上昇するなど、テクノロジー企業が株価上昇のけん引役となりました。

相場の注目点

米国株市場がテクノロジー株を中心に上昇しており、日本市場も半導体関連業種を中心に反応がみられるかが注目されます。円高も一服していることから、本日は輸出関連企業の株価下押し圧力は、為替の面からは和らいでいます。CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)の日経平均先物は38,880円です。こちらは6月限月の先物になりますので、3-5月の配当落ち分を考慮して足し戻すと、実質的には39,147円となります。本日、日経平均株価が39,000円台を回復できるかも注目です。

本日のイベント

本日は春闘の集中回答日となります。既に多くの主要企業が大幅な賃上げを発表しており、賃金と物価の好循環より日本銀行が大規模金融緩和の修正に動けるとの見方が広がるかどうかが注目されます。日本の国債利回りがこうした報道で上昇するかもポイントで、12日までに10年国債利回りは5営業日連続で上昇しています。

(投資情報部 小髙 貴久)

(注)データは日本時間2024年3月13日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。

※画像はイメージです。

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