(注)画像はイメージです。

海外市場の振り返り

27日の米主要3指数は、揃って小幅に続伸しました。発表された経済指標では、週間新規失業保険申請件数が前週から減少し、労働市場の底堅さが示された一方、2024年1-3月期GDP確報値は前期比年率+1.4%と市場予想と一致、5月耐久財受注は前月比+0.1%と前月(同+0.2%)から伸びが減速しました。経済指標はまちまちでしたが、米債券市場で国債入札の結果が堅調だったことなどから米10年債利回りが低下し、株価を下支えました。ただ、FRBの金融政策を見極める上で重要な物価指標である5月PCEデフレーターの発表を翌日に控え、様子見姿勢が強く、方向感に欠ける展開でした。

相場の注目点

ドル円相場は1ドル=160円台で高止まりしています。日本の当局者からは、急速な円安進行に対するけん制発言が繰り返されており、市場では、為替介入の可能性が警戒されています。米国では、FRB高官が相次いで利下げを急がない姿勢を示し、市場の利下げ観測が後退していることや、米景気のソフトランディングへの根強い期待もあり、足元じりじりと円安ドル高が進んできました。米国では、本日、米大統領候補者テレビ討論会(日本時間午前10時)が予定されている他、5月PCEデフレーターが発表されます。来週は、6月ISM製造業景気指数(7月1日)や6月雇用統計(5日)など重要指標の発表が相次ぎますので、これらのイベントを消化する過程で、円安ドル高基調が持続するのか、注目です。 

本日のイベント

国内では、全国消費者物価の先行指標となる6月の東京都区部消費者物価指数が発表されます。その他、5月完全失業率、有効求人倍率や5月鉱工業生産指数が発表されます。

(投資情報部 澤田 麻希)

(注)データは日本時間2024年6月28日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。

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