(注)画像はイメージです。
海外市場の振り返り
20日の米国株式市場で、NYダウは6営業日ぶりに反落しました。S&P500指数、ナスダック総合指数は共に9営業日ぶりの反落となりました。重要な経済指標の発表がなく材料に欠ける中、21日(水)の雇用統計の改定や23日(金)のジャクソンホール会議におけるパウエルFRB議長の講演を控え、方向感を見出しづらく主要3指数は小幅に反落となりました。
相場の注目点
日米株式市場は、短期的な調整局面があったとしても、実体経済や企業業績の拡大に沿って推移するとみています。米国の2024年4-6月期の決算発表では、事前の市場予想からの上振れが幅広く見られ、2024年終盤以降の二桁増益への業績加速見通しは崩れていません。パウエルFRB議長は、9月FOMCでの利下げを示唆しています。名目GDP成長率の拡大が続き、利下げが行われる局面で、企業業績が減益に陥るリスクは限定的で、米国における株価の復調は続くとみられます。
日本では、製造業の在庫循環が改善に向かう中で、賃金上昇が景気を下支えするとみられます。2024年4-6月期の決算発表を受けて、2024年度の通期の業績は上方修正が優勢です。株価の下落により、バリュエーション(株価に基づく企業価値評価)の割高感は大きく低下しています。
本日のイベント
日本では本日8:50に7月貿易統計が発表されます。引け後には7月訪日外国人客数が発表されます。米国では、7月FOMC議事要旨が公表されます。また、労働省による2023年4月から2024年3月までの雇用統計の年次改定発表が控えており、一部報道で大幅な下方修正観測が報じられており、注目されます。
(投資情報部 寺田 絢子)
(注)データは日本時間2024年8月21日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。