(注)画像はイメージです。
海外市場の振り返り
24日の米国株式市場は、短縮取引でした。目新しい材料が無い薄商いの中で、VIX指数も12月13日以来の水準に低下し、テクノロジー株を中心に株価上昇となりました。
相場の注目点
2025年の日本株を考える上では、当面は来年1月に発足する米国トランプ次期政権を見定めする局面となりそうですが、関税等の影響に関しては様々なシナリオがあり、幅をもって見る必要があります。関税対象が絞られるのであれば、減税・規制緩和メリットが意識されやすいと考えられます。2017~2019年の関税発動は日本の経済や業績に特段大きな影響を与えるものではなかったため、米国の同盟国を中心に先進国株が新興国株よりも優位との見方があります。日本企業の業績は、2020年度以降、連続増益が続いています。2025年度にかけては、値上げ効果に加えて数量効果が円高に伴う収益押し下げ効果を相殺し、増益が達成可能と予想しています。2024年は日本の鉱工業生産が災害や自動車の不正問題で低迷しましたが、2025年は正常化するだけで高い伸び率となると試算されます。自社株買いに伴うEPS押し上げも継続する見込みです。4~5月頃に会社が発表する2025年度の期初計画は保守的なものが見込まれます。その後、四半期決算で期を追うごとに1ケタ台後半の増益への確信度が高まる展開を想定し、年後半の株高を見込んでいます。
本日のイベント
日本で12:50頃に日銀の植田総裁が経団連で講演します。米国株式市場はクリスマス休場で、主要海外市場もお休みです。
(野村證券 投資情報部 寺田 絢子)
(注)データは日本時間2024年12月25日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。