
(注)画像はイメージです。
海外市場の振り返り
5月22日の米国株式市場では、NYダウとS&P500は小幅安、ナスダック総合は小幅高となりました。トランプ政権の減税法案が下院を通過し、財政赤字の増加が懸念され10年国債利回りは一時4.62%台へ上昇したものの、その後4.53%程度に低下しました。米国株は金利上昇を受け下落し、その後金利低下を受け反発したものの上値の重い展開でした。法案に再生可能エネルギー控除の早期の縮小が盛り込まれたため関連株は軟調でした。野村では、法案は上院で州・地方税控除やメディケイド、再生可能エネルギーなどに関する修正を経た上で7月上旬までに成立する可能性が高まったとみています。
相場の注目点
来週26日月曜日は、米国市場はメモリアルデー、英国市場はスプリング・バンクホリデーで休場です。
28日に、AI用半導体大手のエヌビディアが決算発表を予定しています。トランプ政策の不透明性が企業のAI設備投資にに悪影響を与えると懸念されていましたが、顧客であるメタ・プラットフォームズが4月の決算発表時に25年の設備投資額見通しを引き上げ、アルファベットは従来の計画を維持しました。また、トランプ大統領の訪問に合わせて、サウジアラビアの政府AI企業と提携し、最大110億ドル相当の製品を納入すると発表していました。これらに加え、中国向けの販売の詳細などが、グローバルのAI業界の現状を知る上で注目されます。
本日のイベント
米国では、4月新築住宅販売件数が発表されます。予想は年率69.4万件と、3月の72.4万件から減少するとみられています。4月の株価の下落による資産効果の低下など、消費者の動向に変化があったかが注目されます。
(野村證券 投資情報部 竹綱 宏行)


(注)データは日本時間2025年5月23日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。