(注)画像はイメージです。
海外市場の振り返り
26日の米国市場でNYダウは、小幅に反落して寄り付きました。米10年債利回りが上昇し、一時約8ヶ月ぶりとなる高水準となったことなどが重石となりました。朝方発表された週間新規失業保険申請件数が21.9万件と市場予想を下回ったものの、継続受給者数が市場予想を上回る191.0万件と高水準となり、労働市場は堅調ながら減速感が示されました。その後、米財務省が実施した7年物国債入札が需要の強さを示したのをきっかけに米10年債利回りの上昇が一服すると、主力株を中心に買いが入り、NYダウはプラスに転じ、5日続伸で取引を終えました。一方、S&P500指数とナスダック総合指数は小幅反落となりました。休場明けで取引参加者が少ない中、米国株は総じて方向感に欠ける展開でした。
相場の注目点
足元のドル円相場は1ドル=157円台後半で推移しています。12月の日銀金融政策決定会合を経て、植田総裁の想定以上の利上げへの慎重姿勢を受けて円安が進行しています。25日の植田総裁の講演でもその姿勢に変化はみられませんでした。日銀の次回1月会合での利上げの有無を見極める上で、本日発表される12月東京都区部消費者物価指数や12月日銀金融政策決定会合における主な意見は重要です。後者では、政策金利の据え置きに反対票を投じた田村審議員の議論を含め、どの程度利上げに前向きな委員が増えているのか、市場の関心が集まっています。
本日のイベント
日本では、11月鉱工業生産が発表されます。日本企業の業績モメンタムは鉱工業生産との連動性が高く、翌月末から本格化する製造業の10-12月期の業績を占う上で重要な指標となります。
(野村證券 投資情報部 澤田 麻希)
(注)データは日本時間2024年12月27日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。