決算概要2024年10-12月期(2024.12期第4四半期)

EPS実績は市場予想を下回った

米国時間1月29日引け後に、EVの製造販売や太陽光発電事業を行うテスラ(TSLA US)が2024年10-12月期(2024.12期第4四半期)決算を発表しました。売上高は市場予想を5.7%下回り、EPSは市場予想を4.3%下回りました。

値下げや研究開発費が重石、新型車の量産計画をアップデート

自動車部門については、車両の平均販売価格が市場予想を下回りました。利益率についても車両の値下げや、AIやその他の研究開発費が利益率に悪影響を及ぼしました。

会社は、新型車の量産計画について、低価格モデルの量産を従来の工法と製造ラインを用いて2025年前半に開始すると改めて表明しました。また、自動運転タクシー「サイバーキャブ」の量産を新しい「箱なし (unboxed)」工法で2026年に開始するとの見通しを示しました。

売上高とEPSの推移

株価は時間外取引で上昇

テスラの株価は、前日比2.26%安で引けた後、決算発表を受けて時間外取引では、終値比4.57%高の406.88ドルで推移しています(NY時間16:52)。新型モデルYの発売前に従来のモデルYの値引きが報じられるなど、株価は決算前にある程度の値引きによる悪影響を織り込んでいたと考えられます。また、サイバーキャブの量産の目途が立ったことを市場は歓迎したと考えられます。

株価推移 (6ヶ月日足)

(注1)EPS は非米国会計基準の希薄化後一株当たり利益。
(注2)株価推移:データは日次で、直近値は2025年1月29日時点。
(注3)売上高とEPSの推移:赤色は実績で、直近値は2024年10-12月期(2024/12)。灰色はLSEG集計による市場予想平均。2025年1-3月期以降の予想は2025年1月28日時点。
(出所)会社発表、LSEGより野村證券投資情報部作成

(文責:野村證券 投資情報部・竹綱 宏行)

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