決算概要2025年4-6月期(2025.6期第4四半期)

EPS実績は市場予想を上回った

米国時間7月30日引け後に、「Office」や「ウインドウズ」、クラウドソフトの「Azure(アジュール)」などで知られるソフトウェア企業であるマイクロソフト(MSFT US)が2025年4-6月期(2025.6期第4四半期)決算を発表しました。売上高は市場予想を3.6%上回り、EPSは市場予想を8.3%上回りました。

AzureなどAI・クラウド事業好調

クラウド部門の売上高実績は前年同期比+25.6%となり、成長のドライバーとなっています。その主力製品であるAzureおよびクラウドサービスの前年同期比の売上高成長率は+39%(為替一定で+39%)と、2025年1-3月期(前期)の+33%(同+35%)から上昇しました。エヌビディアのAI用半導体などを念頭にしたAI演算容量の供給制約について会社は、2025年7-12月期は継続すると予想しています。  

また、消費者向けおよび商用のMicrosoft 365およびクラウドサービス、クラウド、ダイナミクス(ERP・CRMサービス等)など多くの製品で売上高成長率が前期から上昇しました。会社は、AIアシスタントのCopilot(コパイロット)などの月間アクティブユーザー数が順調に増加していることを説明しました。

売上高とEPSの推移

株価は時間外取引で史上最高値を更新、エヌビディアに次ぐ時価総額4兆ドル企業に

マイクロソフトの株価は、前日比0.13%高で引けた後、決算発表を受けて時間外取引では、終値比8.67%高の557.75ドルと、史上最高値を更新して推移しています(NY時間18:32)。実績・見通しからAI・クラウドの関連事業の好調が確認されたためと考えられます。

(注1)EPS は米国会計基準の希薄化後一株当たり利益。
(注2)株価推移:データは日次で、直近値は2025年7月30日時点。(注3)売上高とEPSの推移:赤色は実績で、直近値は2025年4-6月期(2025/6)。2025年7-9月期の売上高の白丸は会社見通し中間値。灰色はLSEG集計による市場予想平均。2025年7-9月期以降の予想は2025年7月29日時点。
(出所)会社発表、LSEGより野村證券投資情報部作成

(文責:野村證券 投資情報部・竹綱 宏行)

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