
決算概要:2025年4-6月期(2025.9期第3四半期)

EPS実績は市場予想を上回った
米国時間7月31日引け後に、モバイル端末の製造販売とAI・クラウドサービス事業を行うアップル(AAPL US)が2025年4-6月期(2025.9期第3四半期)決算を発表しました。売上高は市場予想を5.0%上回り、EPSは市場予想を9.5%上回りました。
iPhone・サービス好調、AI強化へ注力
主力製品であるiPhoneの売上高が市場予想を上回り、それにより保証などのサービス売上高も堅調でした。会社は、顧客による製品のアップグレードが4-6月期として過去最高だったとコメントしました。また、会社の2025年7-9月期売上高見通しは市場予想を上回り、市場の一部にあった関税前の駆け込み購入の後に需要が減少する、との懸念が和らぎました。
会社は市場で遅れが指摘されているAI事業について、今年に入り7社を買収し、人員を再配分しているとコメントし、注力する姿勢を強調しました。
売上高とEPSの推移


株価は時間外取引で上昇
アップルの株価は、前日比0.71%安で引けた後、決算発表を受けて時間外取引では、終値比2.29%高の212.32ドルで推移しています(NY時間18:45)。市場予想を上回る好調な実績や見通しに反応していると考えられます。今後は、関税の影響に加え、9月に予定されている新製品の詳細や、年末商戦について注目する必要があると考えられます。
株価推移 (6ヶ月日足)

(注1)EPS は米国会計基準の希薄化後一株当たり利益。2025年7-9月期売上高見通しの市場予想比は前年比7%成長で試算。
(注2)株価推移:データは日次で、直近値は2025年7月31日時点。
(注3)売上高とEPSの推移:赤色は実績で、直近値は2025年4-6月期(2025/6)。2025年7-9月期の売上高の白丸は会社見通し中間値。灰色はLSEG集計による市場予想平均。2025年7-9月期以降の予想は2025年7月30日時点。
(出所)会社発表、LSEGより野村證券投資情報部作成
(文責:野村證券 投資情報部・竹綱 宏行)