決算概要:2024年10-12月期(2025.9期第1四半期)
EPS実績は市場予想を上回った
米国時間1月30日引け後に、モバイル端末の製造販売とAI・クラウドサービス事業を行うアップル(AAPL US)が2024年10-12月期(2025.9期第1四半期)決算を発表しました。売上高は市場予想を0.1%上回り、EPSは市場予想を2.2%上回りました。
会社が示した2025年1-3月期の売上高見通しは為替の悪影響を除けば、市場予想を上回りました。
AI機能の規制で明暗
中華圏(中国本土、香港、台湾)の売上高は、前年同月比で11%減と軟調でした。決算発表前に中国でのiPhone販売の軟調が報道されていましたが、会社は中国でApple IntelligenceやChatGPTなどのAI機能が規制により利用できないことや消費の落ち込みが原因とコメントしました。
一方で、中国以外の地域は年末商戦での需要が強く堅調で、会社は2025年4月以降にApple Intelligenceが多くの言語で利用可能となることに期待を示しました。中国とその他地域の差は、消費者のAI機能への需要の高さを浮き彫りにしたと考えられます。
売上高とEPSの推移
株価は時間外取引で上昇
アップルの株価は、前日比0.74%安で引けた後、決算発表後の時間外取引では、終値比3.26%高の245.34ドルで推移しています(NY時間17:32)。順調な売上高見通しに反応したと考えられます。
株価推移 (6ヶ月日足)
(注1)EPS は米国会計基準の希薄化後一株当たり利益。
(注2)株価推移:データは日次で、直近値は2025年1月30日時点。
(注3)売上高とEPSの推移:赤色は実績で、直近値は2024年10-12月期(2024/12)。灰色はLSEG集計による市場予想平均。2025年1-3月期以降の予想は2025年1月29日時点。
(出所)会社発表、LSEGより野村證券投資情報部作成
(文責:野村證券 投資情報部・竹綱 宏行)