
決算概要:2025年1-3月期(2025.6期第3四半期)

EPS実績は市場予想を上回った
米国時間4月30日引け後に、「Office」や「ウインドウズ」、クラウドソフトの「Azure(アジュール)」などで知られるソフトウェア企業であるマイクロソフト(MSFT US)が2025年1-3月期(2025.6期第3四半期)決算を発表しました。売上高は市場予想を2.4%上回り、EPSは市場予想を7.4%上回りました。
会社の25年4-6月期売上高見通しは、3部門合計では市場予想を上回りました。
アジュール成長順調、関税発動後も需要は堅調
クラウド部門の成長をけん引する「アジュール・その他クラウドサービス」について、為替の影響を除く前年同期比の売上高成長率は、実績はAI以外への需要拡大により+35%と、前四半期の+31%から上昇しました。25年4-6月期について会社は、同+34%~+35%と高い成長率が継続するとの見通しを示しました。26年6月期通期の設備投資額は、今年度より増加率は低下するものの増加するとの見通しを示しました。
トランプ関税発動後の4月の状況について会社は、順調な需要が継続しており、見通しはこれを反映しているとコメントしました。
売上高とEPSの推移


株価は時間外取引で上昇
マイクロソフトの株価は、前日比0.31%高で引けた後、決算発表を受けて時間外取引では、終値比7.79%高の426.04ドルで推移しています(NY時間18:50)。市場予想を上回る実績や見通しを市場が好感したためと考えられます。
株価推移 (6ヶ月日足)

(注1)EPS は米国会計基準の希薄化後一株当たり利益。
(注2)株価推移:データは日次で、直近値は2025年4月30日時点。
(注3)売上高とEPSの推移:赤色は実績で、直近値は2025年1-3月期(2025/3)。2025年4-6月期の売上高の白丸は会社の部門別見通し中間値の合計。灰色はLSEG集計による市場予想平均。2025年4-6月期以降の予想は2025年4月29日時点。(出所)会社発表、LSEGより野村證券投資情報部作成
(文責:野村證券 投資情報部・竹綱 宏行)