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主な個別銘柄の株価動向(8/2の米国市場)
スクエア (SQ) 前日比+10.15%
モバイル決済サービスや送金アプリを開発・運営しています。米国時間1日の夜に決算発表と合わせて、後払い決済サービスを提供するアフターペイの買収を発表しました。相乗効果への期待などもあり、株価は大幅高となりました。
オン・セミコンダクター (ON) 前日比+11.72%
米国の大手半導体メーカーです。米国時間2日の取引開始前に決算を発表し、一株当たり利益は市場予想を上回ったことなどが、好感されました。
リーバイ・ストラウス (LEVI) 前日比+3.56%
米国の大手ジーンズメーカーです。海外アナリストによる投資判断の引き上げを好感し、株価は上昇となりました。
グローバル・ペイメンツ (GPN) 前日比-11.17%
決済処理サービスを提供している米国企業です。米国時間2日の取引開始前に決算を発表し、一株当たり利益は市場予想を上回りました。しかし、収益増加見通しの大半がM&Aによるものだったことに加えて、スクエアとの競争激化懸念も重石となり、株価は下落しました。
ズームインフォ・テクノロジーズ (ZI) 前日比+1.91% ／ 時間外取引：2日終値比+8.89％(米国時間18:14時点)
企業向けに営業支援ツールをクラウドで提供しています。米国時間2日の取引終了後に決算を発表し、一株当たり利益は市場予想を上回りました。決算を受けて、時間外取引で株価は大きく上昇しています。
テイクツー・インタラクティブ・ソフトウェア (TTWO) 前日比-0.12% ／ 時間外取引：2日終値比-3.55％(米国時間18:07時点)
米国の大手ゲームソフトメーカーです。米国時間2日の取引終了後に決算を発表しました。決算を受けて、時間外取引で株価は下落となっています。
本日のトピック：スクエア、アフターペイの買収を発表
米国時間1日に、カード決済サービスのスクエアが、小売決済サービスを提供するオーストラリアのアフターペイの買収を発表しました。併せて、5日に予定していた2021年4-6月期の決算発表を、前倒して行いました。
「アフターペイ」「スクエア」とは
アフターペイは、利用者が店舗やネットでの商品購入時に4分の1を支払い、残りを後払いとし、スケジュール通りに支払えば、無利息、追加料金なしで商品を購入できるBNPL(Buy Now Pay Later)と呼ばれるサービスを、オーストラリアや米国等で展開しています。
同社の売上高は、2020.6期は5.19億豪ドル、2021.6期については市場予想平均で9.22億豪ドルとなっています。一株当たり利益については、2020.6期は-0.08豪ドル、2021.6期の市場予想平均は-0.06豪ドルとなっています。
スクエアは、据置型のクレジットカードリーダーを置いていない中小の店舗でも、同社が提供するリーダーをスマートフォン等のイヤホン・ジャックに差し込めばカードの読み取りが行えるサービスで創業しました。
その後、中小企業向けに小口の事業資金の融資などを始め、最近では中小企業への当座・普通預金口座の提供を含む銀行業務を開始していました。今回、アフターペイのサービスを加えることで、サービスのラインナップ拡充に加え、現在は提供していない消費者向け融資に進出するとみられます。
買収の概要
発表資料によれば、買収は株式交換で行われます。アフターペイの株主は、1株当たり、スクエアのクラスA普通株を0.375株受け取るとしています。今回の買収により新たに発行されるスクエアのクラスA株式は1.08億株と試算されます。2021年6月末時点のスクエアの発行済み株式は4.56億株であることから、アフターペイ買収に伴う発行済み株式の希薄化は23.8％と試算されます。
4-6月期決算、売上高はやや弱いがEPSは好調
上記買収と一緒に発表された同社の2021年4-6月期の売上高は、前年同期比2.4倍の46.8億ドルでした。暗号資産であるビットコインの関連事業の売上高が3.1倍の27.2億ドルとなったことが貢献しました。ビットコイン事業では、スクエアは利用者の売買の相手方となり、利用者がビットコインを買えばスクエアの売上高となります。調整後希薄化後EPS(一株当たり利益)は前年同期比3.7倍の0.66ドルでした。売上高は市場予想(48.3億ドル)を下回った一方、調整後希薄化後EPSの市場予想平均(0.46ドル)は上回りました。
スクエアの株価は前日比10%超上昇
2日にスクエアの株価は、前日比+10.15％の272.38ドルで引けました。希薄化懸念がある一方で、買収による成長への期待が一段と高まったことと、2021年4-6期決算でEPSが市場予想を上回ったことも株価変動の一因とみられています。
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