
決算概要:2025年4-6月期(2025.12期第2四半期)

EPS実績は市場予想を下回った
米国時間7月23日引け後に、EVの製造販売や太陽光発電事業を行うテスラ(TSLA US)が2025年4-6月期(2025.12期第2四半期)決算を発表しました。売上高は市場予想を1.1%下回り、EPSは市場予想を6.7%下回りました。
ロボタクシーや運転アシストが成長要因、トランプ税制はやや逆風
自動車売上高は車両価格の低下などにより市場予想をやや下回りました(販売台数は事前に公表済み)。監視付きFSD(運転アシスト機能)を含む自動車のサービス・その他部門は市場予想を上回りました。会社は、米テキサス州オースティンでの完全自動運転の「ロボタクシー」サービスの順調な開始を強調し、2025年末までに米国の人口の約半分が自動運転の配車サービスを利用できるようになるとコメントしました。また、米国外での監視付きFSDの普及により車両販売台数が増加するとの見通しを示しました。
一方で、トランプ政権による「一つの大きく美しい法(OBBB)」の制定を念頭に、低炭素排出車や住宅向けの太陽光発電・バッテリーへの補助金の減少が業績に逆風になるとコメントしました。
売上高とEPSの推移


株価は時間外取引で下落
テスラの株価は、前日比0.14%高で引けた後、決算発表を受けて時間外取引では、終値比3.98%安の319.31ドルで推移しています(NY時間18:34)。発表当初は時間外で小動きだったものの、決算説明会でのトランプ税制による逆風のコメントなどを受け、株価は下落したと考えられます。
株価推移 (6ヶ月日足)

(注1)EPS は非米国会計基準の希薄化後一株当たり利益。
(注2)株価推移:データは日次で、直近値は2025年7月23日時点。
(注3)売上高とEPSの推移:赤色は実績で、直近値は2025年4-6月期(2025/6)。灰色はLSEG集計による市場予想平均。2025年7-9月期以降の予想は2025年7月22日時点。
(出所)会社発表、LSEGより野村證券投資情報部作成
(文責:野村證券投資情報部 竹綱 宏行)