本日引け後から16:00までに決算を発表した企業の内、野村カバレッジ銘柄の時価総額上位5銘柄について、実績とQUICKコンセンサスの比較を行いました。本日は以下の銘柄になります。

オリンパス (7733)
エヌ・ティ・ティ・データ (9613)
スズキ (7269)
島津製作所 (7701)
ダイフク (6383)

オリンパス、市場予想を上回る大幅増益 通期は過去最高営業益の更新を見込む

 4-6月期の営業利益実績は、市場予想を上回りました。内視鏡事業や治療機器事業、科学事業、その他事業の全ての事業で増収を確保しました。前期においては、新型コロナによる影響で、工場の操業度が低下するなどの影響が生じていましたが、当期は増収に加え操業度の改善もあり、売上原価率も改善しました。市場環境の回復を受けて通期見通しを上方修正しており、営業利益はコロナ禍前の2020年度を超える過去最高を見込んでいます。

NTTデータ、営業利益実績は77%増益 海外の事業構造改革が進む

 4-6月期の営業利益実績は、増収及び前期に実施した海外にける事業構造改革の効果により、前期比77%の増益と市場予想を上回りました。国内事業と海外事業ともに好調で、通期業績に対して順調な進捗となりました。受注高は、前期に獲得した国内大型案件の反動減等により減少しましたが、売上高は全セグメントにおける増収に加え、為替影響もプラスとなりました。

スズキ、営業利益実績は市場予想を上回る 未定としていた通期見通しを開示

 4-6月期の営業利益実績は、市場予想を上回りました。地域別販売では、インドはロックダウンにより落ち込んだ前年と比較すると大幅増になりましたが、コロナの第2波により販売店の稼働は大きく制約されており、前々年比では19.7%の減少となりました。国内もコロナの影響が大きかった前年同期比では大きく回復しましたが、半導体不足の影響により生産台数が落ち込み、前々年に対しては14.6%の減少でした。会社はこれまで未定としていた通期見通しを開示しました。半導体不足の工場稼働への影響は期末まで続く前提としています。

島津製作所、4-6月期営業利益が市場予想を上回る PCR検査や分析機器伸びる

 4-6月期の営業利益実績は、市場予想を上回りました。主力の計測機器は、液体クロマトグラフと呼ばれる分離装置や質量分析システムなどの検査機器が医療機関や官庁・大学向けに好調に推移し、同事業の営業利益は前年同期比2倍超となりました。新型コロナのPCR検査関連も堅調に推移しました。医用機器や産業機器も好調でしたが、航空機器は営業損失となりました。主力部門の好調を受け、2022年3月期通期の営業利益を上方修正しています。

ダイフク、営業利益実績は市場予想並みの水準 通期見通しは据え置き

 4-6月期の営業利益実績は、市場予想並みの水準でした。受注高は前年同期比+32.0%となり、商談が停滞した前年から、国内を中心に大幅に回復しました。業種別受注高では、半導体向け大型案件を受注したエレクトロニクス向けや、日本・北米のeコマース関連がけん引した商業および小売業向けが好調でした。通期見通しに関しては、従来予想を据え置きました。

(注1)本日引け後16:00までに決算発表した企業の内、野村カバレッジ銘柄の時価総額上位5銘柄のみ掲載している。すべてを網羅しているわけではない。QUICKコンセンサスは2021年8月5日時点。
(注2)画像はイメージ
(出所)日本経済新聞社、野村證券エクイティ・リサーチ部より野村證券投資情報部作成

・前日(8/4)の決算速報:<野村の決算速報>ソニー、ソフトバンク、ホンダ、テルモ、ミネベアミツミ(8/4)

・米国株決算期特集:【米決算期特集】ウーバーやリフトなど6銘柄速報(8/5)【モーニングFINTOS!】

【FINTOS!編集部発行】野村オリジナル記事配信スケジュールはこちら

ご投資にあたっての注意点