米国市場(10/15)の相場動向

 15日の米国株式市場で、NYダウは前日比+1.09%、S&P500指数は同+0.74%、ナスダック総合指数は同+0.49%となり、主要3指数は揃って続伸となりました。この日は9月の米小売売上高が市場予想を上回ったことに加え、金融を中心とした米国企業の決算が好感されたことが株式市場の支えとなりました。

 寄り前に発表された経済指標では、10月ニューヨーク連銀製造業景気指数は市場予想を下回った一方で、9月小売売上高が市場予想に反し前月比で増加しました。寄り付きは、米国主要指数が上昇してスタートする中、好決算の企業の上昇が目立ちました。

 決算が好感されたゴールドマン・サックス・グループ、チャールズ・シュワブ、アルコアの株価が上昇しました。米10年債利回りの上昇から利ザヤ収入拡大への期待が高まったことから金融セクターには追い風となりました。好調な9月小売売上高の結果から、アマゾン・ドットコムやビザなどが上昇しました。

 バイデン政権がワクチン接種済みを条件に11月8日に米国に空路や陸路で入国する外国人観光客向けの制限を撤廃すると発表しました。経済再開への期待が株式市場の支えとなりました。引けにかけて主要指数は堅調に推移し、この日の高値圏で取引を終えました。

本日の相場動向

 日経平均先物CME終値は29,185円となりました。日経平均株価の前週末終値(29,068円)を上回る水準です。足もとのドル円相場は1ドル=114円20銭台と、前週末の15:00時点の114円10銭台からわずかに円安です。15日の東京市場では日経平均株価が大幅高で終値では9月30日以来の29,000円台まで上昇しました。15日は米株高やドル高円安を好感し景気敏感セクターの上昇が目立った場面もありましたが、本日もこの流れが続くか注目されます。

 日本時間11時に中国の2021年7-9月期GDPや9月の主要経済指標が発表されます。7月下旬の新型コロナの再拡大や9月の電力不足などによる生産調整を背景にGDP成長率の伸びが減速するとの見方もあります。電力不足の解消にはある程度時間がかかるため、2021年10-12月期以降も中国経済成長率低下の懸念が高まる可能性もあります。日本の機械や化学セクターなどの業績への影響を見極める上でも中国の経済指標は注目されます。

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