海外市場(11/29)の相場動向

 NYダウは前週末比+236.60ドル(+0.67%)の35,135.94ドル、S&P500指数は同+1.32%、ナスダック総合指数は同+1.87%と主要3指数は揃って反発しました。正午過ぎにはバイデン大統領が現時点でのロックダウンの可能性を否定したことで、米国経済の先行きに対する過度の懸念が後退しました。

本日の相場動向・注目点

 29日の米国株式市場は上昇となりましたが、バイデン政権のファウチ主席医療顧問によると、オミクロン型の感染率や症状の重度、その他の特性について明確な情報を得るのにおよそ2週間かかると述べており、今後もオミクロン型に関する情報には注意が必要です。特に、今週は12月FOMC(連邦準備制度理事会)に関連しブラックアウト期間(FOMC参加者が金融政策について踏み込んだ発言をしてはならない期間)に入る前の最終週となるため、パウエルFRB議長などの発言に影響を及ぼすことも想定されます。

 本日、日本では寄り前に10月の鉱工業生産(速報)が発表されます。引き続き半導体などの供給制約の影響が懸念されています。場中に発表される中国の11月政府版PMIでは、中国景気の底堅さが示されるかどうか注目されます。

 引け後、米国時間には1月シカゴ購買部PMIが発表されます。また、全米小売業協会(NRF)が感謝祭週末の売上結果を発表します。サプライチェーンの混乱を助長しないようにするため、米国の年末商戦は近年にも増して前倒しとなっている模様で、感謝祭週末の単なる前年比(もしくは2019年比)で捉えることには注意が必要です。一部報道では客足では2019年比3割減とも伝えられていますが、年末商戦全体での判断が求められるでしょう。

 米国企業決算では、セールスフォース・ドットコムやゼットスケーラーが8-10月期の決算を発表します。情報技術セクターは29日の米国市場で+2.63%と大幅上昇していますが、足元で株価のボラティリティが高くなっています。これら主力銘柄の決算が株価動向にどのような影響を与えるか注目されます。

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・今週の米国株:【今週の米国株】グロース株は「オミクロン型」に弱いか?(11/29)

・前日の注目レポート:【号外】オミクロン型変異種の影響は?株式&為替の展望レポートを紹介

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