海外市場(12/23)の相場動向

新型コロナウイルスの感染再拡大への懸念が和らぐ

 23日の米国株式市場で、NYダウは前日比+0.55%、S&P500指数は同+0.62%、ナスダック総合指数は同+0.84%と主要3指数は揃って上昇しました。 S&P500指数は引け値ベースで最高値更新しました。新型コロナウイルスのオミクロン株に対する警戒感が和らいだことが指数の支えとなりました。FDA(米食品医薬品局)は23日に、メルクなどが開発した新型コロナの経口薬の緊急使用を承認しました。

本日の相場動向・注目点

日経平均先物CME終値は23日の日経平均株価の終値を上回る

 日経平均先物CME終値は28,815円となりました。日経平均株価の12~2月の配当落ち約52円を考慮した場合、実質的なCME終値は28,867円と試算され、日経平均株価の前営業日終値(28,798円)を上回る水準です。23日の東京市場では、東証1部の売買代金は2日連続で2兆円を下回りました。クリスマス休暇後半にかけて取引が閑散となる傾向があります。薄商いの中で、23日の東京株式市場では鉱業や空運などのリオープン関連銘柄の上昇が目立ちました。米国の11月コアPCEデフレータでは、前年同月比+4.7%と大きく伸び、高水準が続いており、供給制約やコスト高には注目されます。本日は日経平均株価が4連騰となるか、リオープン関連企業の事業環境や株価の動向には引き続き注目が集まります。
 個別銘柄では、高島屋やニトリホールディングスなどの決算発表が本日予定されており、小売企業の決算発表が本格化してきます。

11月の工作機械受注(確報)で地域別受注は底堅いか?

 23日の東京市場の引け後に11月の工作機械受注(確報)が発表されました。世界全体で前年同月比+64%、前月比-3%となり、総じて底堅い結果となりました。地域別では、中国の電気・精密向け、自動車向けが増加したことなどから中国向けは18ヶ月連続で前年同月比を上回りました。中国の一般機械向け前年同月比でマイナスとなったものの、野村では、中国需要は春節明けの2022年3月から踊り場を脱すると予想するほか、北米、欧州、日本需要も増加が続くと見ています。本日の東京市場ではこれらの結果を受けた機械セクターの動向には注目が集まります。

米国株式市場ではオミクロン株への懸念が和らいだが引き続き動向には注視

 国内ではオミクロン株の市中感染の可能性が報じられており、23日の空港検疫では新たに33人のオミクロン株の感染者が確認されています。日本では新規感染者数は他国に比べ少ない状況とはなっていますが、海外の消費動向や製造業のサプライチェーンなどが日本の経済活動へ影響を与える可能性もあるため、引き続き新型コロナウイルスの感染状況には注目が集まります。

FINTOS!編集部オリジナル記事

・前日の日本株式市場:【イブニングFINTOS!】日経平均株価236円高、3日続伸(12/23)

・前営業日の注目レポート:FINTOS!編集部が選んだ本日の野村レポート(12/23)

・今後の配信スケジュール:【FINTOS!編集部発行】野村オリジナル記事の配信スケジュール

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