海外市場(1/7~10)の相場動向

米長期金利上昇でナスダック総合指数は約2ヶ月半ぶり安値

 7日にサンフランシスコ連銀のデーリー総裁が「1,2回の利上げをした後、バランスシートを調整することが望ましい」との見解を示したことで、長期金利が上昇し、高PERのハイテク株の一角が軟調となりました。週末にはリッチモンド連銀のバーキン総裁が、3月の利上げ開始の可能性があることを示唆し、10年債利回りは10日の寄り前に一時1.8%を超える場面もありました。高PER銘柄の割高感が意識され、ハイテク株の比率が高いナスダック総合指数は、同日に前営業日比-2.7%となる場面もあり、昨年10月中旬以来の約2ヶ月半ぶりの安値水準となっています。

 10日に行われた米国とロシアの安保協議は、次官級の初会合が楽観ムードで終了したと報じられています。シャーマン米国務副長官は、8時間近くに及んだ10日の会談について「偽りがなく率直」だったと説明した一方、画期的な進展には数週間以上を要するとの見方を表明しました。「ロシアが協議に応じ続け、緊張緩和に向けた具体的なステップを踏めば進展は得られると考える」と記者団に語っています。

本日以降の相場注目点

日経平均CME先物は日経平均株価の前営業日終値を下回る

 日経平均CME先物は28,185円となりました。日経平均株価の前営業日終値(28,478円)を下回る水準です。足元で新型コロナの感染が再拡大しており、政府は7日、沖縄、山口、広島の3県に「まん延防止等重点措置」を適用すると決めました。措置期間は9日から31日までで、岸田内閣が発足して初めての措置となります。新型コロナの感染再拡大については注意が必要です。

東証が新市場区分の選択結果を発表

 本日引け後にJPX・東証が上場会社の新市場区分の選択結果を公表します。4月4日より実施される予定で、内容次第では株価に影響を及ぼす可能性があります。

 また本日引け後に、安川電機の決算発表が予定されています。前四半期の決算では、部品の供給不足の影響があったものの、旺盛なFA需要を背景に通期業績見通しを上方修正しました。同社の受注状況や供給制約による影響は、他の企業の決算動向を探る上で重要です。

 米国では今夜、パウエルFRB議長が上院銀行員会で証言をするなど、高官の発言が相次ぎます。足元のインフレや利上げに対する考え方に注目が集まります。

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