海外市場(1/18)の動向

米国株式市場は大幅安

 18日の米国株式市場で、NYダウは前日比-543.34ドル(-1.51%)の35,368.47ドルと3営業日続落しました。S&P500指数は同-1.83%、ナスダック総合指数は同-2.59%と主要指数は揃って下落しました。寄り前に決算を発表したゴールドマン・サックス・グループが大幅安となったことや、米長期金利が一時1.87%まで上昇したこと、1月のニューヨーク連銀製造業指数が市場予想を大幅に下回ったことなどが重石となりました。

相場の注目点

ゲーム大手の買収発表で関連銘柄に注目

 マイクロソフトは米ゲーム大手のアクティビジョン・ブリザードを買収すると発表しました。アクティビジョン・ブリザードは、ディアブロやオーバーウォッチ、コールオブデューティーといった著名なゲームソフトを持つ業界内の主力企業です。マイクロソフトは既にゲーム機「XBox」などを手掛けていますが、今回の買収で売り上げ規模でテンセントやソニーグループ(6758)に次ぐ、第3位のゲーム企業になるとしています。近年、ゲーム業界では、有力ソフトの囲い込みを目的とした買収が相次いでいます。今回の買収報道を受けて、スクウェア・エニックス・ホールディングス(9684)やカプコン(9697)、バンダイナムコホールディングス(7832)といったゲームソフトメーカーや、ソニーグループや任天堂(7974)といったゲーム機でマイクロソフトと競合するメーカーの株価動向が注目されます。

トヨタが2月の生産計画を下方修正

 トヨタ自動車(7203)は18日に、2月の世界生産の見通しが70万台程度になると発表しました。半導体逼迫の影響で従来見通しから15万台程度の下方修正となりました。2022.3期通期の生産台数見通しも従来見通しの900万台を下回る見込みとしています。なお、野村證券の桾本アナリストは「生産回復の足踏みは一時的とみる」としています(詳細はこちら)。同社の株価反応が注視されます。

原油価格上昇で鉱業や石油セクターの上げが目立つ

 昨日(18日)の東証業種別指数騰落率では、鉱業や石油セクターの上昇が目立ちました。両セクターとも原油先物価格の上昇を追い風に、年初来から堅調な動きが続いています。18日の米国市場でも原油先物価格は一時86ドル台と7年ぶりの高値を付けています。原油先物価格上昇の背景には、OPECプラスが原油の増産を十分に行えずにいることなどがあると考えられます。野村證券の大越シニアエコノミストは、OPECプラスの増産が困難な理由として「(脱化石エネルギーの流れを受けた)OPECプラスに参加する中小国の投資不足」を指摘しています。今後の原油先物価格については、中小国の増産未達の状態が継続した場合、サウジアラビアなどの大国が増産を拡大するかどうかなどがポイントとなりそうです。

FINTOS!編集部オリジナル記事

・レポート紹介記事:FINTOS!編集部が選んだ本日の野村レポート(1/18)

・前日の特集:環境対応で注目されるパワー半導体(業界展望)

・今後の配信スケジュール:【FINTOS!編集部発行】野村オリジナル記事の配信スケジュール

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